ミカド一家が、即位後初の大相撲観戦をさるる。一家が貴賓席に着かるると、國民は無遠慮にカメラを向けて“敬意”を表す。なにはともあれ、まずスマホ。なんでもかんでも、まずスマホ。相手はさておき、まずスマホ。蒙古人横綱の無作法と大差ないな、と思ってしまふ。砂かぶりで背筋を伸ばして起立し、退席する一家を見送る高齢男性の姿を見る。特等席に相応しい人とは、かういふ人を云ふのだな、と感心す。いかにも場馴れしていな . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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