迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

秋眠暁を覺えず。

2022-11-07 19:05:00 | 浮世見聞記
駐車場脇の道を通ると、クルマの下で一匹の小さな猫が仰向けに倒れてゐるのが目にとまり、死んでゐるのかと思はず足もとまる。が、ほどなく小さな猫はパチパチと瞬(まばた)きをしながら、私を見つめ返してきた。いはゆる“へそ天”で、日なたぼっこをしてゐただけのやうだ。微笑を誘はれて通り過ぎ、三十分ほどして再びその道を帰って来たときには、まう猫はゐなくなってゐた。 . . . 本文を読む
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