迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

流浪傳説。

2022-11-16 18:00:00 | 浮世見聞記
五島美術館の特別展「西行 語り継がれる漂泊の歌詠み」を觀る。能の「西行櫻」、また「江口」から取材した長唄「時雨西行」、そして岡本綺堂の戯曲「佐々木高綱」では“涙もろい男”と揶揄されてゐることなどで私にも馴染みある西行法師、しかし二十三歳で佐藤憲清の名と北面武士の職を棄てて出家したと云ふほかは經歴がはっきりせず、遺された和歌(うた)を元にほとんどが傳説化された挿話に彩られた、平安末期の放浪歌人。そん . . . 本文を読む
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