迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

悲悲接待。

2022-11-27 10:14:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送で、金剛流の「采女」を聴く。采女(うねめ)とは今は昔、ミカドの身辺世話係の女官として朝廷に差し出された地方豪族の娘たちのことで、ほかにも宮中の宴席では場の雰囲氣を壊さないやう、何かと目端を利かせる役目も負ってゐた云々。この曲では、ミカドの寵愛が他へ移ったことを苦に猿澤池へ身を投げた一人の采女の靈が、南都を訪れた旅僧に救ひを求める悲話として扱はれる。カノジョの哀れな最期を知ったミカドが現場 . . . 本文を読む
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