迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

行動防疫。

2022-11-15 23:20:00 | 浮世見聞記
深夜に、外からの甲高い音で目を覺まされる。春頃に一度このブログで話したことのある、我が町内にいつの間にか棲みついた“メス型人面獣”が、仲間割れでもおこしたらしく、大喧嘩の咆哮を上げてゐるのだった。平日の深夜といふ時間帯もお構ひなしに、近所迷惑な咆哮を上げるあたりはさすが、夜行獣の面目躍如たるものがある。しょせんケモノだと思ってゐれば、その程度の知能だからと、全く腹も立たぬ。同じニンゲンだと思ふから . . . 本文を読む
コメント

喜劇な哀しみ。

2022-11-15 19:17:00 | 浮世見聞記
國立演藝場の演藝資料展示室にて、企画展『曽我廼家五郎──「喜劇」の誕生』を觀る。  “曽我廼家”と聞くと上方系喜劇の役者を連想するが、曽我廼家五郎は十郎と共にその始祖であり、また「喜劇」と云ふ語の元祖云々。明治三十五年(1902年)、上方歌舞伎の大部屋役者だった中村珊之助は、旅公演先で中村時蔵──のちの三代目中村歌六──の同じ大部屋弟子だった中村時代と出會って意氣投合、二年後の明治三十七年(190 . . . 本文を読む
コメント