散歩の休憩中に、“水分補給”してゐてふと見た植栽に、繊細な細工物のやうな花を見つけて、ムラサキシキブの花と識る。秋頃に紫色の實を魅せるこの植物、花の姿に逢ったのはこれが初めて。古への謠曲作家ならば、どんな曲を創るか。私は觀世流謠曲の「源氏供養」と、ムラサキシキブの“實”のはうから着想を得て、現代手猿樂の曲をひとつ創った。 初演したきりなので、ぜひまた舞薹にのせたい。……が、蒸し暑い今の開花時期より . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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