迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

西を振り向けば旅のいろ。

2022-07-19 23:30:00 | 浮世見聞記
蒸し暑く不安定な空模様は、時おり雨粒をパラリパラリと落とせど、夕方にはやうやく晴れ間をみせる。



晴れたら晴れたで灼くやうな日射しを恨みに思ふくせに、惡天續きのあとの晴天には“明日”への希望を見出したりするのだから、人間サマは身勝手である。

かういふ空の表情(いろ)には、たまらなく旅情をそそられる。

が、この季節に實行はキケンである。

いつ、どこで、豪雨による足留めに遭ふかわかったものではない。



藝界では、どうでもいいやうなのが次々と人災疫病に感染してゐると聞く。

どうでもいいやうなのだから、どうならうが、どうでもいい。


かと思へば、宮家の内親王サマも感染云々。


自分の身は自分で護衞すべし。

人災疫病禍以来たびたび述べてゐることだが、いまの時代はそれしかない。


マキアヴェリが「君主論」で述べてゐる如く、雇はれ兵などほんの一握りの給金が目當てで侍ってゐるにすぎず、平時には雇ひ主に仕へたがるが、いざ有事となればたちまち逃散するものであり、さうした役立たずな事實は先日の安倍元首相銃撃事件で遺憾なく証明されたばかりではないか。


状況や環境は異なれど、これは萬人に當てはまる。






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