迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

うるう拝想。

2024-02-29 19:23:00 | 浮世見聞記




世田谷區池尻に遺る旧大山街道は何度となく通ってゐるが、その道沿ひに稲荷神社のあることを、今日通りかかって初めて知る。



廣い境内を囲むありふれたマンション群の光景は、トウキョウではよくある、ありふれた眺め。



本殿の脇にはずいぶんと立派な神樂殿もあり、これはこれはと、自分の活動意欲が刺激さるる。



世界を見て歩いてゐれば、何かしらの發見があるものだ。



今日はいはゆる“うるう年”。



前回の二月二十九日は、人災疫病禍が國内で蔓延猖獗の兆しを見せ、催しの中止などがそろそろ始まった頃でもある。

それからひと月後には、疫病感染で志村けんさんが亡くなり、またトウキョウで二度目を予定してゐたオリムピックなる茶番大運動會の、一年延期が決定された。

あれから四年。

根絶せぬ疫病もさることながら、疫病による一時的な經済停滞を言ひ訳にした諸物価の便乗的な値上げが、もっとも重い禍根であると嘆息しかない、しかしそのくせ順應させられてゐる、

令和六年の二月二十九日。










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