暇に任せて動画をいろいろと眺めてゐたら、大昔の我が身が浴衣姿で右往左往してゐる大昔の映像が現れて、「こんなものがまだあったか……」と、懐かしさ半分、苦笑半分。
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映像のなかの自分は當然知る由もないその後の“運命”を考へれば、大笑ひしたくもなるが、しかしここから紆余曲折を經つつ現在の自分に繋がってゐると信じてゐるので、あの時に祖母の仕立て直しの浴衣でウロウロオロオロした時間は、決して無駄ではなかった………、と云ふか、無駄にすべきではない。
映像が動画で遺ってしまってゐるのは決して愉快ではないが、自ら望んだ「他人(ひと)と同じ生き方は斷じてイヤ!」をこの時に實現した証拠として、せいぜい今日から始まった三月を生きる励みとなさん。