目黒區大橋の上目黒氷川神社の前まで来たので、階段を上って先月に當地で開催された「おかげマルシェ」にて、現代手猿樂を舞ふ機會を得られた御礼を改めて申し上げる。
それで氣持ちが軽くなったのは、無意識に氣掛かりだったからか。
これからも、やらうと思ったことは何でも實行しやう。
落ち着いて、
よく考へて。
目黒川に沿ふやうにして、
江戸時代には大和柳生家の下屋敷があった云ふ地域を通り過ぎ、五反田驛界隈までやって来て、もふ一か所寄って行きたい場所を思ひ出す。
西五反田のビルの谷間で、元禄の昔より時代の移り變はりとヒトの流れを見守り續けてゐる、阿修羅像。
私が前回訪れたのは、人災疫病禍の前。
まだまだ終熄は見えないが、あの蔓延猖獗を挟んで、再び御縁を結ぶ。
いまや疫病禍が、あの前、または後と、すっかり時間を區切る目安となってゐる。
この阿修羅像は、歴史の激しい動きをまた一つ、目撃したのである。