迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

てつみちがゆく―消えゆく面影

2015-06-24 22:02:08 | 浮世見聞記
数年前、横浜臨海地帯の大黒町を通っていた貨物線跡を訪ねたが、今回は同じ横浜の、本牧界隈に残るそれを訪ねてみた。


横浜市営バスを「かもめ町」停留所で下車し、そのまま海に向かってすこし直進ところに、「使用中止」と札のついた踏切の警報機が、ポツンと佇んでいる。

線路が赤錆ているため廃線とわかるが、それでも比較的きれいな状態のため、ちょっと待つうちに貨物列車の通りそうな雰囲気がある。


しかし、線路に沿って辿ると、臨海道路の建設現場に行き当たり、そのまま吸い込まれるやうにして寸断されている。




この先の線路はすでに撤去され、その跡には臨海道路の高架橋が、続々と建設されている。





あとしばらくしたら、このあたりは高架橋で空を覆われた薄暗い、汚れた空気のこもった風景に様変わりするのだろう。



この国の景気は良くなっているのか、悪くなっているのか、或いは横這いなのか、わたしはこのやうな光景を目にすると、ますますわからなくなってくる。
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