暦では暑さも峠を越える「処暑」なれど、太陽は必ず人類に何か恨みがあるとしか思へない汗暑が今日も續き、「み、水……」と呻きながら都内忘所を彷徨ふうち、巨壁に何か方形の物が大量にびっしりと列を成して張り付いてゐる光景がふと視界に入り、「な、なんじゃあ……?」と、驚き足をとめる。
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正体は、公營集合住宅の裏側に取り付けられた、戸數分の空調室外機(ガイキ)。
現代人にとって冷暖房は必要不可欠の文明だが、しかし同じ物がこれだけ一ヶ所に固まって貼り張り付いてゐると、私には壮觀と云ふより、却って不氣味に映ってしまふ……。