迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

自力の結晶たち。

2022-10-05 21:35:00 | 浮世見聞記


久々に面と装束をつけて、自作を浚ふ。

夏以来の汗をかき、毎度のことながら自分はトンデモナイことを始めたもんだと、自分に對し苦笑ひする。

とても盛夏には出来ないナ、と思ふが、數年前の殘暑とは名ばかりな盛夏に、橫濱驛前の地下コンコースで行なはれた催しに参加し、織物の装束で舞ったことがある。

いま振り返れば、よくやったもんだと思ふ。

しかし、やらなければ“經験”として心身(からだ)に記憶されないのだから、決して挑戰にムダはない。


今は昔、私は自分の可能性を試したくて、それまでゐた拘束ばかりで夢の無い組織と訣別し、裸一貫で“外の”世界へ飛び出した。

それ以来今日まで、すべてが挑戰と模索の日々である。

が、いまの私には行動を共にする綺麗な装束と、立派な道具がゐる。


だからどこへ行かうが、ちっともコワくないのサ。







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