陶芸工房 朝

アトリエ便りです。どうぞよろしく。

うさぎ年賛歌

2023年01月23日 | 日記・エッセイ・コラム

 今年は卯年・うさぎ年、

我が家にやってきたうさぎ君。

       

  

●日本のうさぎ君とどこか雰囲気が違う気がするんだけど?

 僕はエストニア出身なの、バルト海に面した北欧の国生まれ、雪は深いし岩もごつごつ、自然の厳しいところだよ。

●だから、日本のうさぎより足も長いし耳も長いの?

 それはよく解らないけど・・・・、広い大地を駆け巡って寒い冬を生きるんです。

●背中につけている、その飾りはなあに?

 ああ、これはオーナメント用の飾りの金具、僕はクリスマスツリーのオーナメントなの。

 

●そうだったんだ! そういえば北欧はサンタの国だものね。

 日本はクリスマスよりお正月の国なんだよ、「干支」ってものがあってね、今年はその干支がうさぎなんだよ。

 うさぎの年? いいなー素敵だね! エストニアにはうさぎの年なんてないよ、うらやましいよ ウ サ ギ 年!


駿府楽市・くらしの中の工芸展

2023年01月21日 | 日記・エッセイ・コラム

今年のNHK大河ドラマは「どうする家康」。家康と言えば駿府、駿府と言えば 駿府城・浅間神社・久能山東照宮・臨済寺・・・etc、今年は家康をめぐっての宣伝合戦が各地で賑々しくくり広げられています。

駿府には、家康が駿府に隠居する際に連れてきたというたくさんの職人たちがいました。一時は江戸より賑わっていたという駿府、漆や染や織や竹細工や焼きものや、職人たちが残したその技は、時代を超えて今も 静岡に 残されています。静岡駅のコンコース、新幹線のりば反対側にある「アスティー」には、そんな駿府の伝統工芸品を扱う「駿府楽市」というコーナーがあります。

2023年1月に、ここで「暮らしの中の工芸」という展示即売会が企画されました。これに静岡県工芸家協会も共催し出品すことになり、私も参加させていただきました。( 私のは伝統工芸でなく現代工芸ですが…)

     駿府楽市・暮らしの中の工芸・出品作品

実は、この展覧会の作品搬入が2023年1月17日。その前の出品資料提出が10日でした。仕事の遅い私は、新年早々この作品展のために作品の焼成をすることになりました。2023年 の 初仕事 です。

さあ、今年も頑張らなくちゃ! 遅ればせながら、皆様、今年もどうぞよろしくお願いします!

 

暮らしの中の工芸 会期 1月18日~1月25日 アスティー内・駿府楽市

    

         新年仕事初めのアトリエです


賀正2023年

2023年01月01日 | 日記・エッセイ・コラム

  あけましておめでとうございます

      新しい年がよい年になりますように!

   今年もどうぞよろしく!

               2023年元旦

 

 


メリークリスマス

2022年12月24日 | 旅の記録

Merry Xmas

imakara  sannta ga purezento motte ikukarane !

 

 

sate  darenotokoroni  ikoukana ?

                              

                      omotai  !    omotai  !

                                                                           

                                                                                 iiko ga   itayo  ! 

                         

          

                                                                

                                           merry   xmas

 

 


綿の花

2022年11月27日 | 日記・エッセイ・コラム

 春先に、友人から綿の木の苗を頂いた。

「水やりと時々肥料を・・」ということだったので日当たりの良い場所において、一日おきに水をやり時々油粕を入れたりして大切に育てた。

 

  

 夏になると木はどんどん伸びてご覧のように2メートル近くなった。

   

   

  9月になると、おくらによく似た薄黄色の花をたくさん咲かせた。

    

  その花が落ちるとこんな綿の実が現れた。一つの花からふわふわの「綿」のボールが3個。綿の中には種が入っている。

 

 

 先日、苗をくれた友人が織物展を開いたので見に行った。

   

 綿の実を細く撚って糸にして紡ぎあげた綿のスカーフ。ふんわりとしていて素敵だ。

          まさに魔法のような手仕事だ。

 

  

   綿の木からとった綿と紡いだ糸と、それを染めて織った布地

 

綿の花は知っていたが、その綿で地球上の人間の着る着物や布団を作り上げることを考えたら、ちょっとしたショックを感じた。1枚の布団を作るだけでも、気の遠くなるような綿の木が必要なのだ・・・と。

人類が綿を使い始めたのはなんと紀元前5000年頃からだという。機織りや紡績は綿の木の育つインドのインダス川流域で発展し、長い時間をかけて世界中に広がっていった。その痕跡は、ペルーのインカ帝国や古代エジブトの墓などからも発掘されているという。人類の気の遠くなるような時間から生まれた貴重な文化遺産・・木綿。

そういえば、日本だって戦前は生糸の生産は世界一だったし、養蚕は重要な産業だった。藍染めの藍だって同じことがいえる。それがいつの間にかいろいろな本物が消えて、石油製品に入れ替わっていった。進化ってそんなことなのだろうか? 綿の木を育てただけなのにふとそんなことを考えてしまった。

 

 


The Japann Fine Arts Exhibition・日展

2022年11月05日 | 陶芸

恒例の日展の季節になりました。ここのところ三年間あまり、コロナのために開会式も入選者パーティもない淋しい日展が続きました。今年も入選者パーティはありませんでしたが、3日に入選者のための内覧会があり、行ってきました。

   

会場に入ると、あのいつもながらの、独特の華やぎが伝わってきます。

その広い会場の何処に自分の作品が展示されているのか、それがどのような具合なのかを先ず確かめます。

 

  

       聖跡から

次に知り合いの作品を探します。そして、そこにそれぞれの一年間の熱い頑張りを見つけて・・、思わずため息が出るのです。

「ああ! みんながんばっているなー」と。

         

 

                      

           遥跡 

友人が2度目の特選を取りました。その緻密な仕事ぶりをご覧ください。

 

第9回日展  

会期  11月4日~11月27

場所  国立新美術館

おついでの折にはぜひともお立ち寄りくださいますよう。

   


アサギマダラ日和

2022年10月21日 | 日記・エッセイ・コラム

ブログ編集室から 「一年前の貴方のブログ」が届きました。

その同じ日、空から降ってきたようにアサギマダラがおりてきました。

  ひらひら ひらひら  まさにアサギマダラ日和

 

                      (2022年10月)

   懐かしき人と会うごとアサギマダラ来る   


秋・お茶を一服!

2022年10月14日 | 茶の湯

「お茶を一服いかがですか」秋を集めて・・・・

 

 

軸の絵は戦国秦時代の「鹿紋瓦当」

瓦当とは軒先の瓦の正面の丸い部分のことで、そこに描かれた鹿の模様です。秦の始皇帝の「兵馬俑展」に展示されていた瓦当のものです。「鹿」はやっぱり秋を思わせます。私が思い出したのは、奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき ご存じの百人一首の句です。雌鹿を求めて鳴く牡鹿の声が山里まで聞こえてきたのでしょうか。こちらは平安時代の抒情ですが、秦と言ったら紀元前220年頃ですから、「鹿」と「人」とのかかわりは驚くほど昔から続いてきたのでしょう。

鹿ろくもんとう》戦国秦 戦国秦には素朴な動物紋様の瓦当が多く、本品も走りながら振り返る雄鹿の姿を描いたものです。秦の人々にとって、鹿は狩猟の対象であると同時に、愛着を感じる身近な存在だったと考えられています。

 

花は 吾亦紅 と 桜蓼

      

どちらも田舎に行けば河原や山道で見かけることのできる山野草です。

こちらも昔から人々に愛されてきた秋草花で、俳句の季語にもなっています。

 

お菓子は栗の渋皮煮

先日、信州から送られてきた栗を何度も何度も茹でて渋を抜き、砂糖で煮〆た渋皮煮です。煮ていると栗の葉脈のようなものが見えてきて、自称「芸術品」のようなお菓子。器は韓国の青磁です。

これ、先日のお茶のお稽古のしつらえですが、抹茶茶碗を撮るのを忘れました。


紫・むらさき考

2022年10月06日 | 野草

日の出が遅くなった。ちょっと前までは5時起きして庭の草取りをしたりもしていたのに、今朝などは6時のアラームが鳴っても起きる気がしない。気温もグッと下って今朝など20℃。秋の山野草が咲き始めた。写真はイワシャジンだが、やや薄紫色の花は優雅で釣鐘状の形と相まってなかなか美しい。富士山を中心にしたフォッサマグナの比較的に狭い範囲だけに咲くといわれる山野草だが、その気品ある姿を「いいな」と思って眺めている。

 

紫色の花を見ながら「どうして人はむらさき色にひかれるのだろう?」とふと思った。

なるほど、ギリシャやローマでは、貝紫からとる紫をロイヤルパープルとして3600年も前から敬っている、日本だって聖徳太子の冠位12階の最高位は色だ。そればかりではない、式部の書いた源氏物語の女主人公はの君だし、清少納言は「すべて なにもなにも なるものはめでたくこそあれ 花も 糸も 紙も 」と言っている・・・。

手持ちの日本の色辞典(吉岡幸雄著)をみると、深紫 古代紫 江戸紫 浅紫  等々と色の濃淡を表す名がずらずらと並び、さらに 藤紫 杜若(かきつばた)菖蒲 菫 葡萄 紫苑 藤袴 桔梗(すべてがつく)等々と花による色の呼称もたくさん並んでいる。一口に紫といっても、その日の天候や儀式の格や着こなしの色目の合わせによって、無限の組み合わせと規則があってのことだろうが、その奥の深さには思わずため息が出てしまう。

ついでに、今庭に咲いている藤袴でいえば、どんな紫色をさしているのか調べてみた。

藤袴は早秋に白に近く紅がかった紫色の小花をつける、その花の色を「藤袴色」という。イワシャジンとはまた違う種類のなのだ。

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紫色の花は「美しいな」と思う、でも、私は紫色の服を着た記憶がない。「色白の美人タイブじゃないから紫は無理!」といえばそれまでだが・・・、自然の中で見る紫と着衣の紫とではちょっと違うよ、というのが現代人としての感覚。

が、「紫」を美とする心をずっとずっと遠い祖先のDNAから無意識の内に引き継いでいて、それが私の美意識の底流にあるのかもしれない・・・などと思ってしまった。


スズメウリ

2022年09月27日 | 野草

裏木戸を開けると、いろんな雑草に交じって、1センチほどの小さな緑色の玉が吊る下がっているのが目に入った。

普通の目でみても、きっと見落としてしまうに違いない程の小さな小さな緑色のボールだ。

 

 

「あれ、スズメウリ!」と近くにいた友人。カラスウリならよく知っているけれど「スズメウリ」なんて聞いたこともない、初めて聞く名前だ。確かに実の大きさでいえばカラスとスズメほどの違いがあるが、蔓の具合はどことなくカラスウリに似ていなくもない。「カラスウリ」と「スズメウリ」とはよく名付けたものだと、思わず笑ってしまった。

 

 

蔓を手繰ってみると小さな小さな白い5mmにも満たない花は、細やかな細工物のイヤリングのように愛らしい。

「カラスウリ」は人間の寝静まった真夜中に、えも知れぬレース状の美しい花を咲かせる、もしかしたら「スズメウリ」も負けずに真夜中華麗な演出を見せるかもしれない、などと名前からくる連想を楽しんでしまった。

 

全開した雌花 

          写真はウイキペディアより借用・夜のカラスウリ

 


彼岸花ー2

2022年09月19日 | 野草

亡くなっ友だちから頂いた白色の彼岸花が、今年は妙に元気がよくて、ひと固まりになって咲いている。赤色が突然異変を起こして白色に変身する、そういうことはいろいろな生きものの中によくあることで、突然変異も驚くことではないと知ってはいるが、白色の彼岸花はなぜか「白花曼殊沙華」という別の植物のような感じがする。

 

子供のころ、川の土手いっぱいに咲いている赤い彼岸花を見て、怖いと思った記憶がある。毒があるから触ってはいけないとか、死人花とか誰かに言われたような気もするが、子供心にも美しいとは思わなかった。彼岸に咲くことから 死者・墓・地獄 などと言う言葉とつながっていて、それが一層この花を不気味なものにしていたように思う。

 

 

大人になって、寺山修司の短歌などを知ってから燃えるように咲いている赤い彼岸花を眺める目が変わったが、何よりここ(山の裾の家)に住むようになってからは、彼岸になると自然に生えてくるこの花の、その時と所のあまりの正確さに感動し、愛おしむようになった。

彼岸花の花言葉は「また逢う日を楽しみに」というらしいが、今年も、たくさんの人々のたくさんの想いを一身に背負って、今、満開である。

 


彼岸花ー1

2022年09月18日 | 日記・エッセイ・コラム

 

白い花

赤い花

2022年の彼岸  曼殊沙華赤と白とで咲きにけり


さあ、9月です。

2022年09月03日 | 日記・エッセイ・コラム

随分長くブログをお休みしてしまいました。

ブログは、他者へのメーッセージばかりでなく、自分自身の記録、自身への励ましでもあるというのに・・・。

コロナばかりでなく、異常な戦争、異常な気象・異常な暑さ「異常」が世界中を巻き込んだような夏でした。

 

9月です、久しぶりの谷津山

見知っているはずの巨木が、熱帯雨林のそれのようにさらに巨木化した感じ!

大雨が続いたせい? そんなことってあるだろうか?

 

近くの木で蝉が鳴いている、季節に乗り遅れた蝉の声が何となくもの悲し気で哀れ・・・。

それに、自分を重ねて見てる・・・わたし。

 

鳴く蝉の背を押していく秋の風

 

あらゆる営みを丸ごと運んでいく巨大な「時間」、時間を実感するのは季節の移ろうこの時期、 

乗り遅れたらたいへんだ、そこには死が待っているのかもしれない・・・。

何億年も前から続いている巨大な仕組みが、今日も秋の風を送り込んでくる。

 

 


連句

2022年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム

連句と言われてもピンと来る人は少ないでしょう。簡単に言うと亭主役の人が、先ず五・七・五と発句を詠むと、次の人はそれに七・七・と脇句をつけ、またその次の人は、五・七・五と新しい場面を展開していく、それを三十六句まで繰り返すという俳句遊びのようなものです。

俳句の好きな友人に誘われ、目下、その連句(歌仙ともいう)にはまっています。

 

 初句 野茨を避けてジョギング河原道・・・艸成

  脇句 黒い揚羽が伴走してる・・・花咲」

 第三句 花を摘む少女はいずこ影消えて・・・・・・

 

 ちょっと茶席風に演出してみました。

   

 

丁度、庭の白い桔梗が咲き始め、花のまわりを黒い揚羽が二頭ひらひらと遊んでいました。。

(書も花も壺も自前の・・・・・お金のかからない楽しい遊びです。)

 


日工会展

2022年06月17日 | 陶芸

久しぶりの展覧会でした。

 会場は上野の森公園、赤レンガの東京都美術館

     

展覧会は日工会展

           

 

   今回の出品作品、The Vanishing  (滅びゆくもの)・ 奨励賞受賞

   

    場所 東京都美術館・ロビー階第4展示室 

    会期 2022年6月 15  日~6月20日