今、静岡県立美術館県民ギャラリーで、「静
岡県工芸美術展」が開催されています。
陶芸、染色、七宝など124点の作品の中の
最優秀作品に贈られる「静岡県工芸家協会
会長賞」を、私の作品「ノスタルジア」が頂き
ました。
「ノスタルジア」とは、私の中にある古代へ
の憧憬(あこがれ)の気持ちの表現です。
縄文の壺などに見られる稚拙だけれども
生命力に満ちた装飾模様、日本だけでなく
世界中の遺跡に刻まれている「渦」模様。
人類が描くことを覚えた時から始まったこれ
らの模様に秘められた人類の祈りや想いが、
数千年の時を隔てた現代の私たちの心に脈
々と伝わってくるのを感じます。
そんな思いを、黒と金の素材を使って現代
的に表現したいと思って創った作品です。
夕方、美術館を出ると、行き道は紅葉で
美しかったけや木並木が、真っ赤な空を
背景に燃えていました。このあたりは、
静岡でも最も美しい場所です。
*展覧会は、12月5日までです。