駿河湾を望む丘の上に、待望の「ふじのくに地球環境史ミュージアム」が誕生しました。
正式オープンは2016年3月26日・場所は駿河区大谷の旧静岡南高校跡
30年の時を経て
このミュージアム が実現するまでには、「しずおかに自然史博物館を創ろう」と活動を続けてきた人々の(NPO 静岡県自然史博物館ネットワーク)30年に及ぶ地道な活動があります。もともとは、多くのコレクターが長い年月を掛けて集めた膨大な資料や標本を一か所に集め展示したい、次世代につなげたい、そのための展示場所が欲しい、それがスタートだったように思います。(自然好きが高じていつの間にか膨大な駿河湾の貝の採集標本を抱え込んでいた夫もそんな仲間の一人でした)。しかし、30年という長い年月の間には、亡くなる方もあり、残された蒐集品を保管し役立てる仕組みづくりも、NPOの大きな仕事になっていきました。
開館のご挨拶の中にも「この膨大な標本がなかったらこのミュジアムは誕生しなかったでしょう」という言葉がありました。化石岩石類、昆虫類、植物類、魚貝類、哺乳類、 動物類、 鳥類 etc の 標本は30万点にのぼり、収納庫に加工された教室に収納されています。それらが、貴重な資料を保管し次世代に伝えるという博物館の大きな役割の一端を果たしていることも確かなことです。
しかし、新しい時代に向けたこのミュージアムの特色は、人と自然との共存のあり方 を提示していることです。
何万年かの地球の営みを通して自然との共存のあり方を考えるヒントを提示し、末永く人類がこの星と生存していくにはどうしたらよいのか 未来への提言 を考えています。屈強な六人もの専門分野の博士が顔をそろえてくれていることもうれしいことです。
正面玄関のパノラマ
たくさんの子供たちが、ここに来ていろんな仕掛けの中から「自然」と「人」について考えてくれたら・・。いいえただ「自然っておもしろいな」「虫が好きだな」「植物が好きだな 」「化石っておもしろいな」 そう思ってくれるだけでも、ここに蒐集品を託した人たちにとっては本望なのじゃないかしら、と思ったのでした。 オープンまで後2週間です。おたのしみに。