バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

字を書くこと

2010年09月15日 | 日々の出来事
もう何度も書いてるけど、入学した時1年生の中でバンビ1人だけ字が書けなかった。

でも、私は まずは学校に慣れること重視で、家でしゃかりきになって練習したりはしてこなかった。
バンビもできないことはやりたがらないからノリも悪くて、無理にやっててもこっちがイライラするばっかりで...。

さすがにこれ以上放置もマズイだろうと思い、夏休みの間 いちばん大きな桝目の学習ノートを買い込んで、そこに毎日1行日記を書かせた。
もちろん私がマーカーペンで下書きをして、バンビがその上をなぞり書きする形で。

途中、学校の学習教室の時 先生に見せたらハナマルを付けてもらえたことに気を良くし、「先生に見せる」と言って自分から書きたがったりするようにもなって...。(そういうとこ単純で扱いやすいんだけどね。)

続けること5週間。なぞり書きは上達した。
やっぱり、やればやっただけのことはあるんだー と改めて思った。

でもね、なぞり書きはうまくなっても、下書きがないと何も書けないんだよね。これがまた...。

”今書いた字と同じひらがなをその隣に書くだけ” のことがバンビにはできない。 
こっちにすれば 「今自分で書いたじゃない。なんで?」って思うんだけど
見たままを頭の中で一度捉え、それを手で再現するということが バンビには難しいらしい。

LD(学習障害)でも 字がうまく書けない子がいるらしいけど、バンビの場合はたぶん目の使い方と記憶の機能的問題なんじゃないかという気がする。

下書きを点線で書いたりして(これ、時間かかるんだよねー)こっちも必死だけど
下書きどおり「お」を書いた後、何もないところに書かせようとすると「す」みたいになる。
数字の「3」も「コ」になっちゃうし...。

”どうして?” って思うでしょ? 
でもバンビには”どうしても”なんだよね。
本人はすごく一生懸命頑張っているのに、難しくてできないらしい。

それでも 学校と家庭で続けていくうちに、名前のうち「せ」と「お」が何とか書けるようになり、「は」と「と」も形がヘンだけど一応書くようになってきた。
今 名前の欄にはこの4文字だけが書かれている。(字の並びはガタガタだけど。)

うーん やっぱり、継続は力なり?
気の遠くなるような積み重ねを繰り返していくしか、道はないんだろうね きっと。

1つありがたいのは バンビ自身が意欲的なこと。
自分から「お勉強やる」と言って頑張るし、誉められれば調子に乗って努力することろ。
これだけはほんと助かる。

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp

学校公開

2010年09月15日 | 日々の出来事
バンビの通う学校では先週金・土と学校公開だったんだけど、法事があって土曜日は欠席なので、その分 金曜日は朝送ってから帰りまでずっと様子を見続けた。(疲れた~


バンビは とにかく何をするにも人一倍時間がかかって、授業開始の時ほとんどいつも席にいない。
大抵 まだトイレか、着替えが終わってないか...。

まぁ、排泄については生理的・身体的問題もあるだろうし、公開日は普段と違っていろんな人が見に来るからそれが気になったりとかもあるだろうけど
見通しとか(今何を優先してしなければならなくて、次に何をするのか)とか、集中力とか手先の不器用さとか そんなことも絡んでのバンビにとって最大の課題。
うーん、いつか人並みに早く行動できる日が来るんかいな...。


【1時間目:いきいき】
いまどき小学校にはコンピューター室があって、支援級といえどもパソコンを使う授業があるんだよね。びっくり。
Yahoo!の”わくわくキッズ”というサイトを立ち上げて、各自ゲームをしたり学習ソフトで勉強したり。

バンビは普段は上級生とペアで使っているらしいんだけど、この日は親が参観しているからってことで(朝イチから見に来てる人は少なかった)一人でやらせてもらってた。
サイトの立ち上げこそ一人じゃできないけど、学習ソフトでちゃんとマウスを使ってカーソルを当てクリックして答えるという一連の操作は身に着いていたので、これまたびっくり!

バンビは視力の問題もあって家ではPCとかゲームは触らせてないけど、たまにこういう学習ソフトでお勉強するのもいいのかも。

【2時間目:音楽】
秋の音楽会に向けてピアニカ(鍵盤ハーモニカ)の練習。
バンビが通っていた幼稚園ではピアニカやってなかったからどうかな と思ってたけど、逆に幼稚園でやってた子の中には1本指奏法が身についてしまっている子も多いらしい。
でもいちばん大事なことは ”音を出してはいけない時には音を出さない”ことが守れるかどうか。
タンギング(舌というか息の使い方?)は 口腔訓練にも良いかも?

【3時間目:道徳】
「約束や決まりを守ろう」というテーマで、「(先生の話を)聞いて、考えて答える」という課題。
支援級の子ども達にはこれが難しいらしい。
さすがに6年生はできていた子が多かったけど、学年が下がるほど授業に集中していることすら難しく、バンビはというと...一番前の真ん中で堂々と船漕いでました。

【4時間目:体育】
暑いので軽く校庭を2周し準備運動をしてから鉄棒をやることに。
鉄棒と聞いただけで拒否反応を示し、校庭の真ん中で号泣(というか絶叫?)している子もいたなー。
バンビも手が小さく、握力が弱いので鉄棒は苦手だけど、先生に持ち上げられたりしながらまぁ何とか頑張っていた様子。
”できなくてもイヤでも、みんなと一緒に頑張る時は頑張る”
そういうことが身に着いていかないと、将来やっていけないもんね。
体育は単に運動するとか体力をつけるだけじゃなく、そういう訓練の場でもあるんだと改めて思ったりした。
しかし、暑かった~。

給食は 原則公開ではなかったので、ママ友と近所のファミレスでランチ。

【5時間目:算数】
1年生5人と2年生のうち2人が1グループで、担任の先生と補助員の先生がつく形のグループ学習。

最初は全体で 先生が指で出した数を答え、その後は各自プリント学習。
今は10までの ”数の合成と分解”(例えば 2と3で5、1と4で5、6は4と2、6は3と3)がテーマで、これがクリアできて初めて足し算に移行できるというわけ。

でも、まだバンビはその段階まで行けてなくて、やっと1~12くらいまでの数が数量として認識できつつあるかな位のレベル。
あと、まだ数字を含めた文字が自力で書けずなぞり書き中心なので、先生に下書きをしてもらう必要がありその分タイムロスがあるし...。

できる子はどんどんプリントが進んでいくんだけど
中には うまくできなかったことをきっかけに奇声をあげたり、補助の先生に暴言吐いたり叩いたりする子もいるので、グループが荒れ始めるとバンビみたいな子は置いていかれがちになってしまう。


ま、そんなカンジで1日見ていて、とにかくクラス全体の雰囲気が1学期より落ち着いたのがわかる。
バンビ達1年生も学校に慣れ、ちゃんと移動の時はペアの人と並んで整列するというルールも身に着いていたし。
先生の指導も熱心だけど明るいし、6年生が割としっかりしていることもあって和気藹々でしかもまとまっているカンジ。

バンビも休み時間には自分から外に出て、大好きな2年生のAちゃんと手をつなぎ校庭を走り回る姿が見られた。
(外に出たがらない、友達と遊びたがらない子もいるんだよね。
とにかく学校にいて楽しそう。

課題は山盛りあるけど、親としていちばん大事にしたかった”本人の居心地”はバッチリな様子。

進路についてはそれぞれ考え方があることだけど、少なくともバンビの場合は 支援級に入れて正解だったなーと思う。
普通級ではまず着いていけないし、だからと言って特に問題行動を起こすわけでもないからバンビみたいなタイプは完全に放っておかれるだろう。
支援級でもできる子はできるし(どこに問題が?って子もいるんだよね)、異年齢クラスだけに上級生からも刺激が受けられるし。
”友達と楽しく過ごす”ことを重視していた私としては その点バンビの成長は期待以上。


あとは当面”字が書けるようになること”が、1年生の間に何とかしたい最優先課題だなー。
自分で書ければ自分のペースで授業も進んでいけるようになるもんね。
学習面はやっぱり 学校任せではなかなか身に着かない気がする。
家で毎日積み重ねていかないと。でもこれがなかなかねー。

他にも目の使い方とか(これについてはまた改めて書くつもりだけど)手先とかの訓練もやらないと、健常なら当たり前にできることがバンビにはなかなか難しかったりすること多いしね。

ふぅ、まだまだ 先は長いけど頑張らねば~。

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