テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

憎めないのは、《蒼猴》くん!

2014-03-20 21:35:11 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、どくしょたァ~いむッ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!読書の春です!)

 こんにちは、ネーさです。
 ネーさ的には、アートでお出掛けの春もアリだと思うのですが、
 本日は、張り切って読書タ~イム!
 ステキな御本を、さあ、どうぞ~!

  



             ―― 陰陽師 蒼猴ノ巻 ――



 著者は夢枕獏さん、2014年1月に発行されました。
 『蒼猴ノ巻』は『そうこうのまき』とお読みくださいね~♪

「わほゥ~♪ せいめいさんだァ~♪」
「ぐるるるるがるぅ!」(←訳:博雅さんもいるぅ!)

 先日は、夢枕さん著の全5巻から成る大作『大江戸恐龍伝』を御紹介いたしました。
 一方こちらは、ロングセラーであり
 根強い人気を誇る《陰陽師》シリーズの最新単行本です。

 収録されているのは、
 安倍清明(あべのせいめい)さんと
 源博雅(みなもとのひろまさ)さんが、
 平安時代の現世(うつしよ)に、
 はたまたあの世?でも活躍する短編作品10編!

「おッ! さくらァさくゥ!」
「がるるぐるる!」(←訳:お花見ですか!)

 満開の桜のもと、
 酒盃を傾けている清明さんと博雅さん。

 そんなシーンから始まるのは
 御本の冒頭に収録されている『鬼市』です。
 
 美しい桜の花とは対照的に、
 不穏な響きを有する『鬼市』とは……
 清明さんのお屋敷の塀外から聞こえる
 妖しい声とは……

「こここッ、こわいィねッ!」
「ぐるぐるがるるぐる!」(←訳:でもこの怖さがいい!)

 10作品の中、
 とりわけおすすめしたいのが、
 『月の路』。

 御本題名の《蒼猴(そうこう)》とは、
 この作品に拠るものなのでしょうね。

「そうこうッてェ、なにのことォでスかッ?」
「がるぐるる!」(←訳:暗号みたい!)

 『猴』とは、猿(おサルさん)を意味する漢字です。

 月が冴え冴えと天にかかる或る夜、
 清明さんと博雅さんは
 蝉丸法師(せみまるほうし)さんとともに
 琵琶湖へ舟をだしました。

 と、不思議な風に
 舟が流されてゆくではありませんか。

 流れ着いた先で待つさらなる不思議とは……?

「よみおえたァあとでェ~」
「ぐっるがるぐるるる!」(←訳:グッと来る御話です!)

 この御本では、
 夢枕さんの思いが詰まった『あとがき』も
 10編の物語に優るとも劣らない美しさ!

 さあ、《陰陽師》ファンの皆さま、
 蒼猴さんの切ないストーリー&楽しい『あとがき』で
 贅沢な読書タイムをお過ごしくださいな~♪



 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする