テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

サクラの花の、さらなる彼方に。

2014-03-28 21:37:18 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、どこへェ~おでかけかなッ♪♪」
「がるる!ぐるるがるるるる?」(←訳:虎です!お弁当つくろうか?)

 こんにちは、ネーさです。
 ええ、そうですね、今日もお出掛けしちゃいましょうか♪
 ただ~し!
 目的地は……はい、こちらの御本の中の、遠~い宇宙ですよ~!

  



            ―― 宇宙のランデヴー ――



 著者はアーサー・C・クラークさん、原著は1973年に、
 画像の改訳決定版は2014年2月に発行されました。
 英語原題は『Rendezvous with Rama』、
 ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞と、
 SF界の名だたる賞をかっさらいまくった不朽の名作です!

「うちゅうゥ~??」
「ぐるるがるっ!」(←訳:確かに遠いっ!)

 地上の尺度で見れば、ええ、たいそう遠い“宇宙”。
 でも、銀河的な尺度で見直すと、
 そう遠くもないじゃん!
 むしろ目と鼻の先じゃん!なのが
 この御本で描写されている“宇宙”です。

 だって、そこは太陽系内。
 地球人にとっては庭のようなもの。

「えェ~?
 テディちゃ、ろけッとォ、もッてないィもんッ!」
「がるるぐっるるるるがるる!」(←訳:ボクも持ってないよ宇宙船!)

 一般市民は宇宙旅行なんてしたことない、のは
 未来の世界でも同様なのでしょうか。
 クラークさんが語るこの物語では――

 ときは、22世紀。
 人類は太陽系内の居住可能な惑星・衛星へと移住し、
 《惑星連合》が形成されています。
 水星や、火星や、月……

 
「ふァ~、じんるいィのォ、うちゅうしんしゅつゥ!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:雄大だなぁ!)

 或る日、
 レーダー網が尋常ならざる物体を捕捉しました。

 木星の軌道の外に
 新しい小惑星発見?

 高速で移動しているその小惑星は、
 宇宙の迷子のような存在かと思われました。
 
 太陽系を訪れるのはこれが最初で最後、
 木星、火星、地球、近世、水星の軌道を次々に過ぎりながら、
 太陽近辺をひとまわりして、
 ふたたび未知の空間に飛び出してゆく
 はぐれ者の星。

 天文学者たちはこの惑星に
 ラーマ、という名を与えましたが……

「ふしぎィなァ、なまえェ!」
「がる?ぐる??」(←訳:あれ?でも??)
「なんだかァ、へんッ!」

 インドの神話『ラーマーヤナ』から名を得たその星は、
 観察するうち、
 迷子から異端児へと変貌してゆきます。

 もしや、ラーマは小惑星ではなく……

 人工物?

「ひええええッ!」
「ぐるるるぅ??」(←訳:ホントにぃ??)

 ラーマ調査のため、
 太陽系調査研究艦エンデヴァー号は
 接近を試みます。
 ノートン艦長ら、乗組員がそこで目撃したものとは――

「もういッかいィ、ひええええええェッ!」
「がるるぐるっがる?」(←訳:ホントなのっこれ?)

 さすがは巨匠クラークさん!
 執筆されてからずいぶん時が経っていますのに、
 科学の常識や知識にも変化が生じておりますのに、
 違和感がほとんどありません!
 有り得る未来、
 起こり得る事象、として
 現代の私たちが読んでも楽しめる《科学SF》になってます♪

「これがァ、ほんとにィ、おこッたらァ~…」
「ぐるるるるっ!!」(←訳:どうしようっ!!)

 枝の下でお花見しながら、
 さあ、はるかな宇宙の出来事にも
 想いを馳せてみてくださいね。
 全活字マニアさんに
 おすすめの一冊です!





 
コメント
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