テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

先生、旅から旅へ。

2014-03-25 21:32:19 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 すみれのォおはながァ、さきましたでスッ!」
「がるる!ぐるるるがるるるぐるる~!」(←訳:虎です!鶯くんの独唱会も絶好調~!)

 こんにちは、ネーさです。
 春です。
 来るときは来るんです、春。
 一夜にしてスミレが咲き、クリスマスローズも満開に!
 ほんわかな気分の本日は、
 こちらの御本でのんびり読書タイムを、どうぞ~!

  



             ―― へるん先生の汽車旅行 ――



 著者は芦原伸(あしはら・しん)さん、2014年2月に発行されました。
 『小泉八雲、旅に暮らす』と副題が付されています。

「ふァいッ!
 テディちゃ、しッてまスゥ~!」
「ぐるる!がるるぐるる~…」(←訳:ボクも!ヘルンさんは~…)
「らふかでぃお・はーんさんッ!」

 活字マニアさんには、
 ことに日本の活字マニアさんにとっては
 御馴染みの存在であるラフカディオ・ハーンさん――
 日本での名は、小泉八雲さん(1850~1904)。
 
 この御本は、日本/日本文化の紹介者として知られるハーンさんの
 《旅》の軌跡を追う、
 ちょっと変わった“旅行記”です。

「ひょうしィにはァ、きしゃぽッぽゥ!」
「がるぐるるるぐる!」(←訳:蒸気機関車の旅だね!)

 著者・芦原さんは御本の序章で、

   まるで人生が旅のような男である。

 と、ハーンさんを形容しています。

 ええ、確かに、ハーンさんの生涯は
 《旅》の連続でした。

 ギリシャのレフカダ島に生まれ、
 幼少期にアイルランドへ移住、
 フランスのノルマンディや英国のダラムで教育を受け、
 移民として新大陸――アメリカへ。
 東部、南部と、住まいと職を転々としつつ、
 やがて、列車を乗り継いで大陸を横断、
 極東の国・日本へと出発します。

「たいせいようォ、おうだんッ!」
「ぐるるるがるるるぐる!」(←訳:米大陸も太平洋も横断!)

 日本でも、ハーンさんは列島を東へ西へと
 旅をし、居を移し、
 旅行記を著し、
 教師となり、
 怪談の蒐集者となり、
 そうして、この国で黄泉路の旅人となったのでした。

 著者・芦原さんは
 ハーンさんが乗った汽車の路線を調べ、
 追紀行を試みます。

 現代のアメリカ大陸を、
 アムトラックで横断!

 東海道線で、東京から山陰へ!

「むかしはァ、ひこうきィ、なかッたもんねッ!」
「がるるるぐるっる!」(←訳:新幹線もなかった!)

 ハーンさんの時代の旅と、
 現代の旅と。

 時を隔てたふたつの《旅》の対比は
 なつかしい日本の姿、風景を浮かび上がらせます。

「へるんせんせいィのそくせきィはァ~」
「ぐるがるるるる!」(←訳:今もそこここに!)

 見どころ、読みどころ盛りだくさん!

 旅行記マニアさん、
 鉄道好きな御方におすすめの御本です♪
 そしてもちろん、
 ハーンさん=八雲さんファンの方々も、ぜひ!




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