「こんにちわッ、テディちゃでス!
むぷふッ♪ かッたどォ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!敵地で勝利!)
こんにちは、ネーさです。
はいっ、アウェーゴールを挙げて勝利したユヴェントス、
8強の座に一歩近付きましたよ♪
よぉしホームでも勝つぞ!と気勢を上げながら、
さあ、張り切って読書タイムにゆきましょう。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― ショコラ ――
著者はジェラール・ノワリエルさん、
原著は2016年に、日本語版は2017年1月に発行されました。
仏語原題は『CHOCOLAT』、
『歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯』と
日本語副題が付されています。
サッカーネタを引っ張ってしまうようですが、
皆さま、一度はTVのニュース等で目にしたことがあるでしょう。
試合開始前、ピッチに選手さんたちが並んで記念写真を撮る時に、
誰かが持っているフラッグには――
「のーれいしずむゥ!」
「ぐるがるー!」(←訳:差別反対ー!)
そう、フラッグ(というかペナント?)に記されている言葉は、
《ノー・レイシズム》。
人種や性別や肌の色や年齢や国籍なんかで
差別するんじゃないぞ!
と選手さんたちは訴えているわけですが……
この御本は、
《ノー・レイシズム》と訴えることすら出来なかった時代に生きた
或るエンターテイナーの伝記作品です。
「そこはァ、ふらんすゥ!」
「がぅるるるる?」(←訳:じゃないかも?)
ショコラ、と呼ばれた彼の名は、ラファエルさん。
19世紀のフランス、
パリを中心とする演芸劇場で活躍したラファエルさんの生涯は
1865年から1868年の間に生まれたらしい?
生地はハバナであったらしい?
そして、身分は奴隷であったらしい?と、
判然としないことだらけです。
しかし、著者・ノワリエルさんは諦めません。
身元登録が存在しない、
ほとんど幽霊のようなラファエルさんの記録を
自分の足で追いかけます。
「どこからァ、きたのッ?」
「ぐるがるるるる?」(←訳:何を上演したの?)
ハバナからビルバオへ、ビルバオからフランスへ。
ここまででももう、
波乱が連続する展開ですが、
フランスに入国した彼が得たのは、
名門サーカス団の……下っ端芸人という職?
「さーかすのォ、もうじゅうゥつかいィ?」
「がるるるるるる?」(←訳:パントマイム師?)
思いもよらず、ショー・ビジネス界に飛び込むこととなった
ラファエル青年。
ただ……ショー・ビジネスとは
自分の外見が人目に晒される職業でもあるのです。
強烈な差別感情をぶつけられながら、
道化師ショコラが歩む道の険しさは、
想像を絶するものがあります。
ラファエルさんの名前は、公式書類に残っていません。
ラファエルさんは、名字を持てませんでした。
ダンサーとしての素晴らしい才能がありながら、
認められることはなかった……
「でもォ、きおくにはァ、のこッてまス!」
「ぐるるがるー!」(←訳:これを見てー!)
画家ロートレックさんのリトグラフ作品
『バーで踊るショコラ』の輝き――
御本の原題
『CHOCOLAT La veritable histoire d'un homme sans nom』は
『名もなき一人の男の真実の物語』といった意味合いです。
書類から名前さえ消されてしまった、
でも、ひそやかに現代に、
うっすらと、しかし強く、
足跡を残すラファエルさんの“記録”を、
著者・ノワリエルさんに拍手を贈りつつ、
皆さま、ぜひ、一読を!
むぷふッ♪ かッたどォ~!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!敵地で勝利!)
こんにちは、ネーさです。
はいっ、アウェーゴールを挙げて勝利したユヴェントス、
8強の座に一歩近付きましたよ♪
よぉしホームでも勝つぞ!と気勢を上げながら、
さあ、張り切って読書タイムにゆきましょう。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~!
―― ショコラ ――
著者はジェラール・ノワリエルさん、
原著は2016年に、日本語版は2017年1月に発行されました。
仏語原題は『CHOCOLAT』、
『歴史から消し去られたある黒人芸人の数奇な生涯』と
日本語副題が付されています。
サッカーネタを引っ張ってしまうようですが、
皆さま、一度はTVのニュース等で目にしたことがあるでしょう。
試合開始前、ピッチに選手さんたちが並んで記念写真を撮る時に、
誰かが持っているフラッグには――
「のーれいしずむゥ!」
「ぐるがるー!」(←訳:差別反対ー!)
そう、フラッグ(というかペナント?)に記されている言葉は、
《ノー・レイシズム》。
人種や性別や肌の色や年齢や国籍なんかで
差別するんじゃないぞ!
と選手さんたちは訴えているわけですが……
この御本は、
《ノー・レイシズム》と訴えることすら出来なかった時代に生きた
或るエンターテイナーの伝記作品です。
「そこはァ、ふらんすゥ!」
「がぅるるるる?」(←訳:じゃないかも?)
ショコラ、と呼ばれた彼の名は、ラファエルさん。
19世紀のフランス、
パリを中心とする演芸劇場で活躍したラファエルさんの生涯は
1865年から1868年の間に生まれたらしい?
生地はハバナであったらしい?
そして、身分は奴隷であったらしい?と、
判然としないことだらけです。
しかし、著者・ノワリエルさんは諦めません。
身元登録が存在しない、
ほとんど幽霊のようなラファエルさんの記録を
自分の足で追いかけます。
「どこからァ、きたのッ?」
「ぐるがるるるる?」(←訳:何を上演したの?)
ハバナからビルバオへ、ビルバオからフランスへ。
ここまででももう、
波乱が連続する展開ですが、
フランスに入国した彼が得たのは、
名門サーカス団の……下っ端芸人という職?
「さーかすのォ、もうじゅうゥつかいィ?」
「がるるるるるる?」(←訳:パントマイム師?)
思いもよらず、ショー・ビジネス界に飛び込むこととなった
ラファエル青年。
ただ……ショー・ビジネスとは
自分の外見が人目に晒される職業でもあるのです。
強烈な差別感情をぶつけられながら、
道化師ショコラが歩む道の険しさは、
想像を絶するものがあります。
ラファエルさんの名前は、公式書類に残っていません。
ラファエルさんは、名字を持てませんでした。
ダンサーとしての素晴らしい才能がありながら、
認められることはなかった……
「でもォ、きおくにはァ、のこッてまス!」
「ぐるるがるー!」(←訳:これを見てー!)
画家ロートレックさんのリトグラフ作品
『バーで踊るショコラ』の輝き――
御本の原題
『CHOCOLAT La veritable histoire d'un homme sans nom』は
『名もなき一人の男の真実の物語』といった意味合いです。
書類から名前さえ消されてしまった、
でも、ひそやかに現代に、
うっすらと、しかし強く、
足跡を残すラファエルさんの“記録”を、
著者・ノワリエルさんに拍手を贈りつつ、
皆さま、ぜひ、一読を!