「こんにちわッ、テディちゃでス!
♫るる~♪きょうはァ~なんのひィ~♫」
「がるる!ぐるるるがる!」(←訳:虎です!探偵の日です!)
こんにちは、ネーさです。
今日5月21日は、1891年(明治24年)の5月21日に、
探偵業の広告が日本で初めて新聞に載ったことを記念して、
《探偵の日》!
ならば、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 探偵小説の鬼 横溝正史 ――
別冊太陽313号は、2024年4月に発行されました。
『謎の骨格にロマンの衣を着せて』と副題が付されています。
探偵、それも日本の名探偵、と聞いて
おそらく、多くの方々が、
明智小五郎さんか、
それとも金田一耕助さんか、と
思い悩むことでしょう。
この御本では、表紙の写真からもお分かりですね、
金田一耕助さんの”父”である
横溝正史(よこみぞ・せいし)さんを大特集しています。
そして、巻頭を飾る、
作家・小林信彦さんの『横溝正史氏の回想』を読んでみれば――
「あはァ! そういうことォ?」
「ぐるるるる!」(←訳:なるほどね!)
小林さんと対談した際、
横溝さんがどんな恰好をして現れたかというと……
刑事コロンボさん!
次にお目にかかった時は、
金田一耕助さん!
つまり、表紙のこの、
ちょっと崩した感じの着物とトンビ(和装用コート)姿は、
”探偵・金田一耕助に変装中の横溝さん”?
「すてきィでスよゥ!」
「がるるる!」(←訳:お茶目だ!)
ということで、
”横溝さん=血族間の怨念ドロドロなミステリ専門の作家さん”
と書かれたレッテルを景気よく引っ剥がしたら、
あらためて襟を正し、本文へと進みましょう。
そう、そこにいるのは、
《本格物》の作家さん。
美しくも禍々しい文庫本の装画や、
映画の宣伝に使われた巧妙なヴィジュアルを
ひとつひとつ取り除いてゆけば、
やがて露わになるのは、
ほのかにハードボイルドの香りが漂う
本格ミステリ。
「だからァ、いまもォだいにんきィ!」
「ぐるるるるるる!」(←訳:古びてないんだ!)
前述しました小林信彦さんを筆頭に、
恩田陸さん、有栖川有栖さん、真山仁さん、
はやみねかおるさん、柳家喬太郎さん、
芦花公園さん、泉麻人さん、和嶋慎治さんによる
『私の愛する横溝正史』。
《人形佐七捕物帳》シリーズ、
金田一さんが登場しない探偵モノ、
代表作の紹介や解説、
自筆原稿の写真図版、コラム、
そして、
石坂浩二さんへのインタビュー、
終戦後の日記公開、
年譜に主要作品リスト、と
横溝さんのお仕事の数々を網羅する一冊は、
ミステリ初心者さんはもちろん、
大のミステリマニアさんにもおすすめですよ。
探偵小説に魅せられたひとりの少年が
日本のエンタ史に刻んだ足跡を、
皆さま、ぜひ♪