「こんにちわッ、テディちゃでス!
わわゥ! あかいィ~!」
「がるる!ぐっるるがる……!」(←訳:虎です!真っ赤だねえ……!)
こんにちは、ネーさです。
思い切りよく、赤一色に染め上げられた表紙の文庫本……
その正体は、はたして?
という訳で、さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 緋色の研究 ――
著者はアーサー・コナン・ドイルさん、
原著は1887年に発行されました。
英語原題は『A STUDY IN SCARLET』、
↑上の画像は、東京創元社さんから創立70周年記念を機に刊行された
『70th Anniversary Cover版 緋色の研究』ですよ。
「あはァ! それでェ~あかいろッ!」
「ぐるーるっるるがるる!」(←訳:スカーレット色なんだ!)
写真に撮ってしまうと、
スカーレット=深紅色が出にくいようですね。
肉眼で見ると、色味がはっきり朱赤より紅赤に寄っていると判ります。
もう一度、帯を付けて、撮り直してみましょう――
はいっ! 今度は紅色っぽさが出ました!
(少なくとも私ネーさのPCのモニターでは)
では、あらためて御紹介いたしますよ。
我らが名探偵、偉大なるシャーロック・ホームズさんのデビュー作にして、
”世界を変えた”傑作『緋色の研究』です!
「おおげさじゃないィ~のですゥ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:ホントに画期的!)
科学の視点から犯罪を捜査する=科学捜査が
世界の常識となったのは、ホームズさんの活躍譚があったればこそ。
この『緋色の研究』で、
レストレード警部とグレグスン警部に嘲笑されながらも
ホームズさんが取り組むのは、
空き家の死体の謎です。
誰が? どうやって? どうして?
現場に残された小さな、しかし重要な物証を手がかりに、
ホームズさんが解き明かしてゆく”真相”とは。
また、この物語は、
ワトスン博士の再生の物語でもあります。
「しんあいィなるゥ~わとすんくんッ!」
「ぐるがるぐっるるる!」(←訳:境遇最悪だったんだ!)
大英帝国の繁栄の陰で、ワトスン博士、
貧乏クジを引きまくっていた、というべきでしょうか。
やっとの思いで医師になったのに、
医院を開く資金に恵まれず、軍医に。
軍医になったら、配属されたのはインドの部隊で、
長~い船旅の末にようやく任地へ……
え? 部隊がいない? 先発しちゃった?
自分で追いつけって命令されたけど、
そこ敵地だよ? 戦闘中だよ?
なんとか追いついて任務に就いたら、
は? 今度は別の連隊に転籍?
でもって激戦で大ケガ?
助け出されて病院に送られて、
そしたら次は腸チフスで重態?
……生命を落とす瀬戸際から、
英国へと送還されてきたワトスン博士でしたが、
彼を援けてくれるような家族親族は一人もおらず、
満身創痍の身には、夢も希望もなく。
ホームズさんと出会わなかったら、
ワトスンさんは、いったい、どうなっていたことか。
大都市ロンドンの片隅で、
泥に埋もれ、飲み込まれてしまった可能性は
非常に高いのでは……?
「うむゥ、まッたくゥ!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:奇跡の出逢いでした!)
深町眞理子さんの訳文で読む
19世紀ロンドンの、
救いと再生の物語は、
21世紀の現在も輝き続けています。
未読の方々は、ぜひ、
本屋さんの文庫コーナーで
紅色の表紙の記念カバーを探してみてくださいね~♪