喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「なごり雪」

2013-09-18 10:35:10 | アート・文化

いま「デイリースポーツ」紙に伊勢正三さんが「風のように生きて<wbr></wbr>」と題して連載エッセーを書いておられるのだが、今日の「なごり<wbr></wbr>雪」についての話が興味深かった。
「なごり雪」という歌のタイトルは偶然生まれたのだと。初めはタ<wbr></wbr>イトルなしでレコーディングされたという。その後、クラウンレコ<wbr></wbr>ードから「今すぐタイトルを」と急かされて咄嗟に口から出たのだ<wbr></wbr>と。
それでこの歌のその後の運命が決まったようなものだったのだ。ほ<wbr></wbr>かのタイトルだったらあそこまでヒットしたかどうか。
しかし、伊勢さんは後悔したと。正しい日本語ではなかったから。<wbr></wbr>「名残りの雪」とすれば日本語として正しい。しかしそれでは、春<wbr></wbr>になっても溶けきれずに残っている雪という意味合いになってしま<wbr></wbr>う。「なごり雪」に託した思いは、それが最後に降る雪、早春の降<wbr></wbr>り納めの雪ということだったと。
ところが時を経て、この造語は今、新聞などにも「関東でなごり雪<wbr></wbr>」などと使われるようになり、気象協会にも3月の言葉として認知<wbr></wbr>されたりで、うれしいと同時に胸をなでおろす気持ちだと。
言葉というものは面白いものだ。

コメント
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