川井大橋を渡ると、愛染明王で知られる妙高寺へと向う案内板がすぐに見える。以前から時折この辺を通過することはあったが、行ったことがない。何となく気になるのでこの際外観だけでもと思い、ちょっと寄り道をすることにした。
▲写真①
写真①②は同じ場所のものだが、その道すがら撮影したものだ。山間部に刻まれた谷の中に河岸段丘の平坦面。遠巻きに見ると山がちな風景の中に見えるこの平坦面は、景観上とても良いアクセントになる。特に稲作の行われている季節、中でも収穫直前の黄色く田が色づいている頃はよい。
写真は川井地区でのもの。9月半ばであるので田は色づき、収穫を待っている時。適当に混ざる杉木立がまた良い。とにかく癒される風景だ。惜しむらくは遠くに見える崖崩れの地肌。この後、道をしばらく進むと妙高寺の広い駐車場に着いた。
さて、取材活動を通じてゆっくりと橋周辺の地区をまわった。良い景色、のどかな人々のくらしぶり、どれをとっても癒やしを得る。何とも表現できぬが、何か失ってきたものが見えてきそうな風景。人の生き方・有り様・自然への姿勢、何となく感じさせてくれる。癒されるというのは、そんな気持ちに素直にさせられるからかも知れない。
▲写真②
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【管理人からのお薦め】 河岸段丘という言葉を多用しているが、小千谷から信濃川沿いに津南町へ至る間はその典型例が見られる場所であるからだ。文中でも表現したが、山間を流れる川沿いの山麓部に広がる平坦面は自然の造形美そのものである。水田地帯は稲作の進み具合で色が変わる。そして傾斜の急となる部分は杉の木による濃い緑となり平坦面を縁取る。なかなか美しい風景である。チャンスがあったらその景色をご覧いただきたい。利根川支流の片品川沿い(群馬県)のそれも美しいが、こちらも中々のものである。
<写真撮影:2005.9.19> 2005年地理の部屋と佐渡島