2006年度地理同好の宿泊忘年会の会場であった。
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上越市柿崎区は長岡市からだと国道8号を通じ、柏崎市米山を過ぎてすぐの所である。今は上越市柿崎区となったが、合併以前は中頸城郡柿崎町であった。
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宿へは国道8号を上越市へと向かい、旧柿崎町へとさしかかったら、法音寺という看板のある交差点(信号あり)を左折だ。のどかな里山近くの田園地帯を進んでいくことになる。途中ある藁葺き家屋はのどかな田舎らしくて良い。先の交差点からは車で10分かかるかどうかの距離と聞く(実際もそうであった)。
道を進むと迷いそうな所に小さな看板がある。指示されている距離は信用ならぬが、方向ははずしていない。やがて人里を離れ、山間部に入るとすぐに宿はあったが、お世辞にもきれいとは言えない。むしろはっきりと見たままを言いたいようなところである。ただ、秘湯好きにとっては、かえって良い演出に写るのは間違いない。
源泉の温度は正直言って水のレベル。かえって湯が熱い時は源泉で埋めてくれというほど。ただ、沸かしが付近で産出する天然ガスと薪によるというのが面白い。この宿、基本的には老夫婦がきり持っている。
元に戻るようだが、木でできた昔風の不安定な玄関の戸を開ける。「こんばんはぁ。」。宿の姿に驚かず、大きな声で挨拶をしたい。というか、そうありたい。中から威勢の良い声が聞こえる..。眼鏡をかけたばあちゃん。予約を入れていたので、皆のためにそばを打って待っていたと言う。その声の威勢の良さと、出迎える割烹着姿が田舎に帰ってきた世界のようで気持ちが良い。
いいぞ。今時こんな宿は滅多にお目にかかれない。
外だけかと思ったら中もなかなかで、若い女性であるなら愛嬌の通ずる者以外は寄せ付けない(と言いつつ、女性の仲間もいた)。それほど、秘湯然とした宿である。ただ、なんというかなぁ..、これでいいんだよというような安心を感ずる。
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ついたとたん、仲間は風呂に行くという。良くあるパターンだ。我々が廻廊と名付けた長い廊下を通っていく先にある風呂だが、無理をすれば三人かというような大きさであるから、二人ずつ順番にと決めた。当方は二番目を決め込み、さっそく缶ビールを所望。こたつの中で冷たいビールをごくっと一口..。と、視線がこたつの上に。目の前をチョコチョコと歩くカメムシ。自然たっぷりの秘湯の宿の一晩はこんな感じでスタートした。
その後の会は大いに盛り上がり、日付変更線を越えるまで続いたことは言うまでもない。秘湯の宿とは、同好の友達が集い酌み交わすのにうってつけの場所でなければならない。この宿を選んだ幹事の心配はよそに、仲間達は良い夜を過ごしたしだいである。
さて、当方は幹事ではないのでこの宿での一泊がどの程度のものかはわからないが、かきざきレジャーガイド2006というパンフによると一泊二食8400円からとある。夜も遅くまで飲んだので支払いは11Kを渡して間に合っていた。これが高いか安いかと問うのは粋ではない。
朝方、宿の親父さん。朝食前の我々に土産はとれたコシヒカリ1kgで良いかと問いかけてきた。どうもその時々のものを何か持たせてくれているようである。宿の燃料もほどほど飲み、持ち込みのものもやったうえでのことである。いかがか..。
そうそう、付け加えねばならないことが一つある。この宿付近は携帯電話、Docomoもauも圏外であった(笑)。
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写真撮影:2006.12.10 旧柿崎町栃窪(現上越市柿崎区栃窪)
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2006年 地理の部屋と佐渡島
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http://blog.goo.ne.jp/dachasnowman/
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また長文のレポート読ませて頂きました。
これぞ本当の温泉だったんですね!
説明不足で、すみませんでした。
病み上がりというより、この泊を
入れた土日(9・10日)で、
体調に異変が出てきたといったと
ころでした。
きっとそれまでの疲れが蓄積して
いたんだと思います。
ただ、温泉宿としては面白い宿で
した。
さて、体調の方はかなり良くなり
ました。もちろん、昨日から平常
勤務していますよ..。
レポート手に取るように伝わってきました。
最近、警察のノルマ稼ぎの、朝方の飲酒検問が横行してますので、遅くまでのんだ次の朝の運転にはご注意を。
どこにでもあるわけでないところと、
こんな宿が..、と言うところがよ
いですねぇ。
昔の温泉て結構こんな感じだったの
かも知れません。
>同じエリアにもう一軒ありましたよねえ。
今は廃業しているようです。
>朝方の飲酒検問が横行してますので..
この日は早めに寝た仲間の車で午前中は付
近をまわりました。運転したのはその後で
すので、昼過ぎ。
ちょうど良い行程で行動いたしました。
ですが、日常生活では気をつけねばなりま
せんね。
なんか昭和の、小さい頃に戻った感覚です。
わたしの母親の実家、こんな感じでした。
実家も建て替える前はこんな感じ。
小さい頃は、カメムシが苦手でしたけど、今は平気ですw懐かしい感じがします。
温泉できっと厄落としができたんですね
うらやましい旅宿でした・・・(笑い)。
幹事さんは心配していましたが、
楽しい夜。この宿だからこそ過
ごせました。
今時無いものを得ようと考える
際に、選択肢の一つにと思いま
すよ..(笑)。
やっ、ほんとうにですねぇ..。
たぶん、あの晩、あの場所に
nakamuraさんがいましても
なんら不思議はないような、
そんな感じでした..(笑)。
私はこんな宿が好きな部類です。