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★仮想通貨交換の大手「FTX」が倒産

2022年11月16日 | マネーゲーム

 

仮想通過には極貧の身には縁がないと興味も持てなかった仮想通過なので交換企業があることも知りませんでした。
  そんな交換大手が倒産したしたそうです。

  宮崎さんが解説してくれています。これで仮想通貨市場は終わるのでしょうか。これがマネーゲームの終わりにもなって欲しいものです。

  「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和四年(2022)11月12日(土曜日) 通巻第7520号

 仮想通貨交換の大手「FTX」が倒産。暗号通貨市場は崩壊するか?
   一瞬にして数十兆円が消えた。SBGも一億ドルの被害

 ウォールストリートジャーナル(11月12日電子版)のトップ記事は[FTX、破産法申請]である。2017年に創業し、これまでFTXは『暗号通貨の王者』と言われた。
 経過を追うと次のようになる。 

 世界的に暗号通貨の市況が悪化していた。年初来高値が594ドル、それが6月に240ドルとなり、10月には『200ドルを割り込むだろう』と市場関係者の間では常識となった。FTXのトークンは89%の大暴落を示した。

 となれば投資家は財産を保全に投資を引き上げるだろう。その投資家の要望にFTXが応じられなくなった。アラムダ社にFTXは100億ドルを融資していた。顧客はおよそ10万人で、その預かり資産は160億ドル。80億ドルが債務超過となっていた。
 アルジャジーラは、預かり資産は最大500億ドル、またCEOの個人資産は170億ドルと『フォーブス』が査定してきた。基礎的にはポン時スキームの構造だった。

 暗号通貨取引は世界中でひろくコンピュータでなされ、ビットコインの場合、参加者の80%が中国だった。かれらの目的は投資というより資産の海外移転を合法的に出来ることだった。
中国共産党は規制強化に乗り出したため中国人業者は世界に散った。電気料金のやすいテキサス州やカザフスタン、そしてタックスヘブンやドバイへ向かった。

 倒産したFTXは香港で設立され、やがてバハマへ移転、デジタル通貨業界でたちまち頭角を現し、関連会社が130社。投資家はおもに米国だった。キプロスや日本にも支社があるが、日本では無登録営業を警告された上、倒産直後に一ヶ月の業務停止となった。

 FTXのCEOはバンクマン・フリードという31歳の若者である。経営危機が伝わるとライバルの[BINANCE=バイナンス]が買収意欲を示した。
このバイナンスも中国で起業され、CEOの趙長鵬(41歳)はカナダへ移住し、現在は巴里、ドバイが拠点。その趙長鵬がFTXの財務状態をしらべて、11月8日に「買収案を撤回」した。
 FTXは米国裁判所に11条を申請、管財人に辣腕ジョン・レイ三世が就任した。かれはエンロン倒産処理で知られる。

 ビットコインなど暗号通貨は(日本では仮想通貨といわれる)日本人名「ナカモト」という謎の人物が発明し、暗号を解読するマネーゲームのようなものとして拡がった。 
これが『将来の通貨』と誤解して、まずカネに貪欲な中国で大ヒット、欧米に拡がり、日本でもブームが来た。ちなみに孫正義のSBGも1億ドルを投資していた。

 世界では法規制、とくに利潤に税金をかけることで対応し、ベルギーなどは33%の課税率を45%に引き上げた。
アイスランド、イスラエル、日本の同様な対応を取っている。

 ▲シャドーバンキングの枠をこえた

 世界的なマイニングのシェアは ファンドリー社(米国)が18・0%、以下「アントプール」が15・3%、「F2プール」が14・7%,「プーリン」が10・8%、そして趙長鵬の「バイナンス」が10・7%。これら大手五社で世界シェアの70%を占める。

 問題とは何か? なぜ中国がいち早く禁止したのか?
 世界の先進国は中央銀行、財務担当などがビットコイン登場時点から真剣な検討をしてきた。つまり暗号通貨を認めるか、それとも別の市場として扱うか。

 規制の先頭を切ったのが中国。つまり通貨発行権は中央銀行の所管であり、すなわち共産党が統治する領域であり、暗号通貨は主権を脅かす潜在敵と見なしたからだ。前後して、アリババが上場寸前だった金融子会社『アント』に待ったをかけた。中国国有銀行を脅かす存在となるからである。

 通貨発行益(セニュリージ)は政府が独占するのであり、類似を民間に許可すれば通貨が多彩となるのではなく中央政府の統治権利を奪う。だから中国は敏感だった。
 通貨は現ナマがなくともディビットカード系は先払いであり、クレジットカードは預金の与信枠があり、小切手も手形も銀行で決済される。つまり中央銀行の通貨供給量のコントロール下にある。

ところがビットコインなどの暗号通貨は国家主権とかかわりなく勝手に発行されるから統制の埒外になることを懼れた。 
 欧米並びに日本の政府、中央銀行、財務省は別の市場だとして税金による規制をかけたりしてきたが、セニョリージとの兼ね合いをどうするのか、まだ結論を出していない。

  それにしても、金の亡者達のマネーゲームは本当に見苦しい。金の為に働くことがそれほどに楽しいのでしょうか。
  と思うのも持たざる者の僻みでしょうか。そんなことは無いと信じたい。


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