ニクソンが廃止した金本位制が復活するのでしょうか。何にしろ、通貨が人類を不幸に落とし込んでいるのじゃないでしょうか。
宮崎さんが取り上げててくれています。通貨というものを根本から考え直すべきと言えば顰蹙をかいそうですが、やはり、1%の金持ちが世界を牛耳るのはおかしいでしょう。
金が金を生むマネーゲームをきんしすることこそが人類が目指すべき方向なのじゃないでしょうか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和六年(2024)5月14日(火曜日) 通巻第8253号
金銀は通貨なのか、CBDCは通貨ではないのか
アメリカの各州で定義がまちまち、この整合性のなさは次に何を惹起する?
ネブラスカ州の新法では、連邦所得税申告書にする貴金属販売の「利益」または「損失」は取り消され、納税者の調整総所得(AGI)の計算から除外されることとなった。これを別名「健全な資金防衛同盟」という。
提案したベン・ハンセン上院議員は、「金と銀は憲法で言及されている唯一の通貨形態であり、国民は政府からの規制を受けず、通貨を使用できます。金と銀 を貯蓄し、使用することは私たちの権利であり、連邦政府の紙幣の切り下げに対する唯一の抑制手段です」と提出理由を説明した。
これまで米国歳入庁はキャピタルゲイン税を課してきた。ネブラスカ州はIRSの立場をネブラスカ州の所得の定義に組み込むことを拒否したということである。全米に税法が不整備、歳入の厳格な定義がないということになる。
すでに多くの州が金や銀の形で憲法上健全なお金をめぐり、11州は貴金属の販売に所得税を課していない。アーカンソー州、アリゾナ州、ユタ州も同様の州法を制定した。
アイオワ州、ジョージア州、オクラホマ州、ミズーリ州、ウェストバージニア州、カンザス州でも同様の法案を検討している。
またネブラスカ州LB 1317は、「貨幣には中央銀行デジタル通貨は含まれない」という文言を明記し、貨幣の正式な定義を修正した。
ハンセン上院議員は、「中央銀行デジタル通貨の評価と適用において、私たちの自由に対する危険にならないように、警戒する必要がある。CBDC はネブラスカ州では通貨として分類されない」
ワシントンはまだCBDCの実践を決定していないから先制攻撃になる。
このような「反CBDC文言」はテネシー州、ノースカロライナ州、 フロリダ州、 サウスダコタ州、 インディアナ州で進められ、あるいは法律に署名されている 。アレックス・ムーニー連邦議会下院議員も、連邦準備制度のデジタル通貨計画を阻止するとしている。ムーニーは知る人ぞ知る「金本位制復帰論者」だ。
ややこしい話だが、かんたんに言うと、通貨の定義でも、アメリカは分裂しているということである。この整合性のなさは次に何を惹起する?
▼中国の異様な金備蓄に米国は気がついたのだ
世界に目を転じると、中国、露西亜、インド、サウジアラビアならびに中東諸国が金備蓄を急増させている背景がある。とくに中国は過去十八ヶ月に亘って史上空前の高値圏にある金を買い増ししている。
金は1オンス=2300ドル台を昂進した(5月14日現在=2364・07ドル)
中国の理由は庶民が人民元を信用していないからだ。他方、中国共産党の狙いは別のところにある。すなわち米国がロシア資産に関して在米資産を凍結、欧州各国もロシア資産を凍結し、あろうことかその利息をウクライナ支援に回すとしている。
げんにRT(5月7日)の報道に拠れば、 EUの清算機関ユーロクリアは24年第一四半期だけで凍結中のロシア資産から16億ユーロ(17億ドル)の利息を受け取ったと発表した。
EU金融市場の主要仲介業者ユーロクリアは、2000億ユーロを超えるロシア証券が口座でブロックされ、44 億ユーロ近くの利息が発生した。利息収入の差し押さえは「法的確実性の問題」を引き起こした。
こうした米国の金融措置がもし中国に適用されるとすれば、それに備えておく必要があり、中国は資産の没収を防ぐために米国国債(米国債)を売却してきた。
中国国債保有額は2021年の約1兆1000億ドルから2023年には7750億ドルに減少し、警戒を要する低水準である。 2024年2月にはさらに227億ドルの米国債を売却した。そして中国人民銀行(中央銀行)は、金を大量に購入している。
中国は2022年10月以来、300トン以上の金を準備金に追加した。中国の銀行は秘密裏にも金も購入しており、蓄積量は5300トンを超え、公式データの2.5倍以上となっているとする観測もある。
金に振り回される人生なんてごめん被りたいものです。
日本人こそそうした考えを持っているといえそうです。
ねずさんが、或る惑星の物語で、おしえてくれています。
やはり、人類はマネーゲームを禁止すべきと言えば甘いと言われるのでしょうか。それでも、この格差社会はおかしい。
これも、持たざる者の繰り言でしょうか。
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