◇フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2015年 アメリカ 126分)
原題 Fifty Shades of Grey
監督 サム・テイラー=ジョンソン
◇甘っちょろいな
とかいって鼻で嗤える奴がいれば、そいつはたぶんSMの奥義を多少なりとも知っている人間だろう。
ま、普通に生きていればそんなこと知ってるはずもないし、かくいうぼくもほとんど知らない。でも、そんなぼくが観ても、この作品はちょっとばかしオブラートに包まれすぎな気がしてならないんだよね。筋立てについては今更ここで書かなくてももはや世界中が知ってるんだろうからなんにも触れないけど、でも、ちょいと甘いんじゃないかしら?
ていうか、なんというのか、恋に憧れるおぼこ娘の初めての恋愛がちょっとした不倫だったらどうしようって程度のものでしかないような、そんな感じだ。
とはいえ、なんたってこの原作が全世界で発売後わずか半年で6300万部も売れちゃったっていうんだから、まあなんて世界中の女性はスケベなの!とかっておもっちゃうし、それと同時にまあなんて世の中の人達はSMに対して興味津々なの!?っていう衝撃すら憶える。
さらにちょっと眉もしかめるかもしれない。だって、変態になってしまうことにトラウマを求めたり、そういう行為に走る人間たちにもプラトニックラブを求めたりするっていうのはお門違いなんじゃないかっておもえるからだ。
そんなことはさておき、主役のダコタ・ジョンソンなんだけど、彼女、メラニー・グリフィスの娘で、ていうことはティッピ・ヘドレンの孫ってことになるんだよね。すげえな。サラブレッドじゃん。だから綺麗なんだけど不思議な色気まであるのか~とかって妙に納得しちゃったわ。