◇X-ミッション(2015年 アメリカ 114分)
原題 Point Break
監督 エリクソン・コア
◇1991年『ハート・ブルー』のリメイク
まったくど派手な印象ばかりが先行していたものだからどうにも底が浅そうで食指が動かなかったんだけど、案の定、どっちつかずの印象を持ったまま観終わってしまった。
いや、だってそうじゃんね、オザキなにがしとかいう自然活動家なのか宗教家なのかよくわからん元スポーツ選手みたいな人間がいて、かれが死ぬ前に「オザキ8」とかいう地球上にあるとんでもない自然に挑むことを遺したとかって話で、それに挑戦していく連中は、実はテロリストまがいの思想を持ってて、でも自然を尊敬してて、でも強盗めいたこともやってのけるっていうなんとも中途半端な連中なんだけど、かれらがともかく誇りにしているのは捕鯨船に真っ向から立ち向かったことみたいで、それを話す場面になったとき『ザ・イースト』をおもいだした。
おんなじじゃん。
あちらの方が実は真正面から思想をあつかってたから、僕としてはその思想を認める認めないは別としてだが、却って理解しやすいっていうか物語に入り込みやすかったんだけど、こっちはな~なんとなく安っぽいんだよな~。だって、おまえら、巨大な波のサーフィンとかエンジェル・フォールの崖上りとかが凄いってことはわかるけど、天台宗の千日回峰行とかできるんか?オザキは日本人らしいけど、なんでそういう修行は挑戦しなかったんだ?みたいな感じになっちゃうんだもん。
まあそりゃたしかに映像は凄いっておもったけどね。
それよりなにより、これも邦題があかんわ。
『オザキ8』の方が良かったかもっておもえるくらい中身のないタイトルでしたな。