△許されざる者(2013年 日本 135分)
監督・脚本/李相日 音楽/岩代太郎
出演/柄本明 柳楽優弥 忽那汐里 小池栄子 國村隼 滝藤賢一 小澤征悦 三浦貴大 佐藤浩市
△イーストウッド作品のリメイク
舞台は明治初期の北海道。
まあよくある設定で、渡辺謙はおんなじような感じの『北の零年』とかってなかったっけ?
まあそれはさておき、わざわざリメイクする必要がどこにあったんだろう。
マカロニウェスタンの時代じゃないし、北海道を舞台にした西部劇もどきを作りたかったんならまったく自由な発想でやればいいんじゃないかな。いくらイーストウッドが『用心棒』からスターになったとはいえ、イーストウッドの名前と題名をそのまま宣伝にできるっていう甘い汁をすすろうとしたんじゃないのかって勘ぐられてしまう分、不利益になっちゃったんじゃないかと。
売り物はなんなのかってところを、邦画界はもうすこし考えなくちゃいけないんじゃないかな。
北海道の極寒での撮影は大変だったとかが売りになるような時代はもう終わってる。むかし『八甲田山』を撮ったときはたしかに命懸けだっただろうし、それはそのまま画面に出てた。そういう凄味は感じなかった。女郎の復讐業ってのもいただけない。申し訳ないが、大仰なばかりの役者たちの顔ぶれもさらにいえば殺陣も目新しさが感じられない。辛かったというより、観ていて悲しくなってきた。どうしたもんだろうね。