◇フィフス・ウェイブ(2016年 アメリカ 116分)
原題/The 5th Wave
監督/J・ブレイクソン 音楽/ヘンリー・ジャックマン
出演/クロエ・グレース・モレッツ リーヴ・シュレイバー マリア・ベロ マイカ・モンロー
◇異星人の波状攻撃
これといって、へ~とかいう話でもない。
まあ想像どおりの展開で、地球外生命体による「アザーズ」なる巨大飛行物体が来襲して五つの波状攻撃を仕掛けてくる。第一波は暗黒つまり電子パルスによる攻撃でありとあらゆる電子回路を破壊し、第二波は崩壊つまり地殻変動を誘発させて地震と洪水を見舞い、第三波は感染つまり疫病を蔓延させて人類の大半を死滅させ、第四波は侵略つまり異星人の寄生した人類に攻撃を仕掛けさせんだけど、で、第五派はなんなんだっていえば…。
掃蕩。
つまり、エイリアンの寄生した「アザーズ」が新たな人類になりきり、助けて集めた子供を教育して生き残った旧人類を狩らせるわけなんだけど、そんなに面倒なことしなくたっていいじゃんっていう話だ。どうしてもヤングアダルト(あんまり好きな言い方じゃないな)向けのジュブナイル小説が原作だから子供を主役に立てないといけないんだけど、だったら新人類が軍隊を掌握して掃討作戦を展開した方が話が早いわけで、要するに途中で出会ったイケメン(吐き気がする言い方だが)のアレックス・ローと恋仲にさせて、しかもこいつはすでに寄生されたんだよどーしよーっていう展開をさせたいがためだけの筋書きだから余計な設定をしなくちゃいけなくなったんだよね。
まあ、3部作の1番目ってことだから、隠し砦に集められた生き残りの子供たちがどんな戦いをしていくのかっていう物語が待ってるんだろう、たぶん。