◇おさな妻(1970年 日本 86分)
監督/臼坂礼次郎 音楽/北村和夫
出演/関根恵子 新克利 坪内ミキ子 渡辺美佐子
◇ダイニチ映配配給
ダイニチ映配は大映と日活の作品を配給するための会社だったんだけど、この会社で配給されたものはきわめて珍しい。だからといってこの作品の内容とはまるで関係ないんだけどね。要するにこの二社が倒産する前夜、一所懸命になって時勢にあらがって組織された会社とおもっていいのかもしれない。この作品は、いわば、そうした時代の象徴的な産物で、想像されるとおりキワモノ的な売り方をされた。それは、あおりの文章を読んでもよくわかる。
でも、中身はいたってまじめな映画で、関根恵子はとってもまじめな女子高生で、いたいたしいほどに家族に尽くすのだけれども、そんなことは当時の観客も期待していないし、おそらくは大映本体もそんな映画を期待してはいなかったのかもしれない。一所懸命だったのは現場だけだったかもしれない。
ま、個人的な想像だけど。