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ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男

2022年04月27日 01時55分34秒 | 洋画2013年

 ◇ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男(Walking with the Enemy)

 

 まったく自分の無教養ぶりに呆れるけれど、第二次世界大戦におけるハンガリーってのは盲点だった。

 ある時期、ナチス・ドイツと手を結んで枢軸国の一員になっていたってことになるんだろうけど、これが微妙に揺れ動いている分、きわめて興味深い。さらにいうと、この極右の臍になっていたのがサーラ・フィレンツの指導する矢十字党というハンガリー民族主義を掲げた政党だったってこともまるで知らず、かれらとまったく相容れないユダヤ人のピンチャス・ローゼンバウムなんていう青年についてもまるで知らなかった。

 知らないことだらけってのが手伝ってかなりおもしろく観られたものの、ただ、前半が長いんだよな~。ローゼンバウムを演じたジョナス・アームストロングが親衛隊の制服を手に取るまで半分も使っちゃってるのはちょっとな~っておもう。それと恋人で後の妻のハンナ・トレイトンは顔立ちが派手な分、ちょっと引くわ。落ち着いてるなっておもったのは、摂政のホルティを演じたベン・キングスレーで、なんか痩せたせいか加齢によるものかやけに普通の人間に見えた。もっと個性のかたまりのような雰囲気があったのにね。

 それにしてもこのマーク・シュミットっていう監督、よくこのローゼンバウムなんて人物を探し当てたもんだわ。

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