Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング465. 小説:小樽の翆393. 大都会の妄想

2021年07月04日 | Sensual novel

 

 人間の頭のなかが見えたら、面白いと思うけど・・・。

・・・

大都会の高層ビルの眺めの良い会議室でプレゼンテーションにつきあわされている。

席に着くときにデスクに置かれた資料を斜めに眺めれば内容が理解できるので説明はいらないのだけど、あえてプレゼンテーションしたいという無駄なことに精をだすのがリーマン社会の特徴だ。

それでも時間ギリギリに出社してきたばかりのキャリアのお姉ちゃんが、もくもくと資料の説明をはじめた。

キャリアのお姉ちゃんは、時折目線が虚空をさまよう。

アチキは、さっきまで彼氏とセックスしていたと見込んでいる。

多分ショーツに精子の残渣がにじみ出しているのを感じているのだろう。

それでしらっとプレゼンテーションをしているあたりに、大都会の白々しさを感じるけど・・・。

そう考えていたら、プレゼンテーターの説明は無視して、股間に眼がゆくは、コスチュームの上から裸体のデッサンが頭の中でできあがってゆくは、で説明など聞いちゃいない。どうせ見ればわかるじゃん。見てわかることをなんでプレゼンするかなぁー!。

ブラの形から乳房の大きさを計測し、後ろから見た左右の大臀筋が股間に向かって逆V字型に切れ込んでゆくなんざあ見応えがある。そこには男の骨盤がピタッと納まり、後ろから入れやすい!。そんな風に最悪の聴取者だ。

あやうく会議資料の裏にプレゼンテーターの裸体のデッサンを描くところだった。

なにしろビジネススーツは、女の体のボディを観察しやすくつくられている。

ファッションデザイナーの配慮とスマートに見せたいという女心が、大臀筋の形を浮き立たせてくれる。アチキにとっては退屈な会議の眼の肥やしだ。

まあ、頭のなかは見えないので、そんなことは相手にわからんのだが。

なによりもプレゼンテーターは真剣に聞いてくれていると都合の良い解釈をしてくれる。

欲望渦巻くリーマン社会だから、そんなことは日常茶飯事なのだろう。

さて、アチキのコメントを求められた。

頭は、妄想で一杯だから、まあ適当に言葉を並べて・・・。

それでも学識経験者だから、凡人では思いつかない言葉がツルツルと出てくるのがおぞましい。

なぜそんなことができるかって・・・?。

多分沢山のレフリー論文を苦労して書いているから、頭の構造が人より先を走っているのだろう。

そんな努力の違いが凡人達とアチキとを仕分けているだけだが。

さて、大都会の妄想をお土産に、午後の飛行機で小樽に帰ろう。

夜は、翆と熱く燃えようっと・・・。

・・・

夏の空気が心地よい小樽の気候だ。

コメント
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