Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング474. 小説:小樽の翆402.  夏の朝の光

2021年07月24日 | Sensual novel

 

 夏の朝の独特の臭いってあるとおもう。

開け放した窓から、朝の光に混じってそんな臭いがする。

もちろん近所の家から味噌汁の臭いも混じっているけど・・・。

すると、それまでの萎えた意欲も回復し、散歩にゆこうという気分になる。

朝の港の絵を描きにゆく、防波堤の先の赤い灯台かぁー・・・。

それだけの仕事で汗をかき夏の強い光に照らされて体は怠くなる。

帰りしなツカモッチャン家の前を通ると、美希姉ちゃんが学校にゆくところに鉢合わせした。

・・・

美希姉ちゃん「オジサン、あたし妊娠したの!」

「おっ!!、オマエもついにかぁーー・・・・」

美希姉ちゅん「嘘よ!!!、冗談でもいわないと徘徊老人になりそうな顔してるよん」

「うん、軽い日射病かな!・・・」

美希姉ちゃん「もう眼の焦点が合っていなくて、呆然としていたよ」

「そりゃ呆然とするよ。夏休みどうすんの?。あっ!、直人君は受験だから、夏休みじゃなかったな」

直人「夏は、彼、予備校のスクーリングでうー、学科と実技の・・・」

「そうだった、忙しい人もいたんだ」

美希姉ちゃん「オジサンだけが朝から暇なのよ・・・。みんな目標に向かって走っているよー」

「オジサン、目標がないからなぁー・・・」

美希姉ちゃん「翆さんがいるじゃん、今夜もやるんでしょ!」

「うん、まあーーー、・・朝から何を話題にしているんだねい・・・」

美希姉ちゃん「(^_^)それって、大きな目標じゃない」

「うーーん、そうかなぁーー」

美希姉ちゃん「それだけあれば上等よ」

「そういんもんかぁー」

美希姉ちゃん「そう思わないと意欲がわかないですぅーー」

高校生に励まされちゃった。

こんな時代だもんね。

人間が目標を捨てたら、そして道楽も捨てたら、それは徘徊老人のように痴呆症になってしまうだろう。

夏の朝の光に疲れて、危うく痴呆老人になるところだった。

つまり日射病のはしりだったのだけど・・・

・・・

小樽は、夏!

 

追記

一昨日時点でオックスフォードのour world in dataによれば、日本のワクチン接種数は7397万回である。

単純計算にすれば3700万人近くの国民に2回接種した勘定になる。

現在80万人/日規模で毎日接種が進められている。

もちろん1回接種者数も相当数いるので、実際は2回接種者数の値は低くなる。

そして今はデルタ株のウィルスに置き換わり感染者急増中である。

それは包括的な社会免疫を目指すワクチン接種が早いか、属地的に広がりつつある変異株ウイルスの感染拡大が早いかの瀬戸際だったのであろう。

だが既に勝敗は決しており、後者の道をあるきそうだ。

その論拠が感染症研究者らが示した数理モデルである。

1週間後に東京の感染者数は、5000人近くまで達する予測を計算している。

感染症に関するデータ構造が単純であることは、このブログでも申し上げた。

従って数理モデルの予測は、高い精度で的中するだろう。

もし、人流が低減すれば、予測は少し変わるかもしれない。

低減要因として、家に籠もってオリンピックを観戦するであろうか。

昨日からオリンピックが始まった。

コメント
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