あとがき
自宅から1時間でゆける湘南海岸が横浜時代の散歩コースだった。あるときはニコンF4に1000mmの超望遠レンズ、またあるときはEOS kissに100-400mmLレンズをつけ、ハスキーの三脚をかついで夕方の散歩だった。
陽が暮れるまで鎌倉高校前の海岸でサーファー達を撮影していた。波の造形と人間の動き、そんなものに関心があったのだろう。予備にレンズヘッドが回るニコンクールピクス990という機材もリュックの中にはいっていた。これが結構活躍した。フィルムからデジタルへ移行する端境期だった。
秋は台風の進路に関心がいった。台風が湘南海岸のはるか沖合を通過するときこそ好い波がきてくれて、撮影チャンスだったのである。これによって台風が接近し去ってゆく時間感覚がわかるようになった。