Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング475. 小説:小樽の翆403. 絵画談義

2021年07月25日 | Sensual novel

 

 さて、この時間に画材屋へゆけば、明菜姉ちゃんと鉢合わせするだろう。

人間の行動が読めるということは、街がほどよい大きさだからだろう。

アチキの顔をみるなり・・・

「隣でパフェだろ」

明菜「あったりー」

というわけで、パフェを食べながらアチキのスケッチなどを魚に・・・。

明菜「あら!これどこ?」

「北海道さーー」

明菜「それはそうだけど、こんな風景のところがあったかなぁー、この木はポプラにしては、少し形が違うけどなぁー」

「それ、糸杉だよ」

明菜「糸杉なんか北海道にあった?」

「帯広市の真鍋庭園にあった。25,000坪の敷地に数千品種の植物コレクションをしている。60年前からあるよ」

明菜「いったんだ?」

「いかないですうー」

明菜「あっ、また想像で描いた」

「はい、だってこんな丘は真鍋庭園にもないでしょう。でもいつかはいってみたいね」

明菜「小樽からだったら帯広まで3時間半かなぁー。これどう見たってヨーロッパじゃん」

「筆が滑ってね・・・」

明菜姉ちゃんと絵画談義が面白い。

そんな時間があるほど、今は静かな夏の時間が流れてゆく小樽の街である。

・・・

夏まっさかりの小樽の夕べである。

 

コメント
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