リュウ君との話の続き
「EDになってから、奥さんはなんといってるの?」
リュウ「上さんは、『わーより20歳年下だもんねぇー。一寸悲すいばって、仕方ねよねぇー。神様決めだんだはんで』だってさ。そえでなんとなぐ、いだわってぐれでら」
「フゥーーん、優しいんだねぇー」
リュウ「元気などぎは毎晩やってあったのね。それがあっちの習慣でさ。そえで、でぎねぐなったっきゃ割り切りが早ぐであったね」
「悲しくないのかなぁー」
リュウ「そりゃ、心の中では悲すんでらおん。だってある時、めごぇ顔すて寝であったら親指突ぎ立でだもん。きっと昔の夢でも見であったんだびょんな。フィリピーナって苦労人多ぇはんで我慢つえぇんだよ」
「やっぱりねぇー」
リュウ「そった無邪気な顔見であったら、わー悲すくなってまってさ。こっちが落ぢ込んでまったよ。でっ、そったわー落ぢ込んでらど、『そったらに気にするごどねじゃ。そうだお医者さんへ行ってみだっきゃ・・、日本の先生は優秀だって聞いだよ』ど勧めでくれだんだ。そえで、こったごどはアチキさ相談するほがねど思ったんさ」
「フゥーーん、そんな案配だったのか。先生はなんといってたの?」
リュウ「まあ、男の更年期だはんでしょうがねどは思いますが、といっていぎなりバイアグラじゃ心臓さ負荷がかがるはんで、軽ぇお薬出すはんで様子ばみましょうが。それにもうわんつか趣味だどが、ダイエットすて皮下脂肪減らすてけだって」
「つまり健康管理なんだろうね。そんで200万円のライカが復活してきたわけ」
リュウ「そう、こぃで趣味さ没頭でぎるよ。上さんにいったっきゃフィリピンだばえが建づ値段だって驚いであった」
「それで小樽の街を撮り歩いて帰ろうというわけだ」
リュウ「帰ったっきゃ上さんのヌードも撮れるべな。そんで一番高ぇカメラにすたんだ。そったんで、まだ元気回復でぎるど、いど思うげどね」
そういってリュウ君は、苫小牧から夜行の船で青森の街へ帰っていった。
・・・
小樽は満天の星空が出ている。