Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

フィールドワーク685. 祇園祭・鉾立2. 構造を見ていた

2022年08月16日 | field work

 

 夕方ジムに出かける途中で、長刀鉾の鉾立の構造を再度みていた。朝よりは足下に主軸が入り小屋が持ち上げられ、舞台も屋根もかかり長刀がつけられている。

 2本の主軸が入り骨組みが持ち上げられている、しかし貫柱と私が呼ぶものは、まだ地面に接している。これでは車輪は入らない。多分少しずつもちあげて車輪をつけるのだろう。

 この車輪が着く前の状態で長刀をさしたのだ。てっぺん迄は30mの高さがある。縦に長く足下は未完成。従って手順が違うようにも思うが、これが伝統なのでしょう。だからこの状態が一番不安定。もちろん倒れることもある。

 さて、その車輪はどうつけるか。ようやく車軸の両端に鉄製の軸受けが登場した。だが受けはマルではない。どうすんだ。

 もう一つ面白い事を発見した。

 舞台床下には前後左右のブレ止めとしてX字状の水平筋交いが入っている。幾何学的には筋交いの中心で交差する。そうすると、長刀を乗せている大黒柱はどうするんだ。大黒柱は舞台や屋根を貫き天高く長刀をシンボライズしている。

 よくみると大黒柱の位置は筋交いの交点ではないことがわかる。つまり少し後ろへずらして大黒柱を建てている。そうなると構造的な意味合いは希薄だ。つまり私が大黒柱と見立てたのは間違っていて、それは天高くそびえる棹だったのだ。それは洗濯の棹と一緒だ。長刀棹だ。それよりは太く丈夫につくられている。

 こんな話がつまらないと思ったらあなたは立派な文科系である。

 小さい頃動く自動車の模型をつくった経験があれば容易に解ることである。四角いボディにどうしたら動く車輪がつくかで悩んだことを。だってそこに全荷重がかかるから、きちんと構造化されないと、走り出した途端に車軸毎車輪がはずれたりする。私の友人はセメダインで車軸受けを固定したが、すぐに外れた。もちろん彼は文科系に進学した。

 私は、建築の道に進んだが、大きな空間を把握するのは今でも建築模型しかない。建築を学ぶ学生達は、必ずといってよいほど模型をつくり空間を確認したり想像したりする。それは平面でしか確認できない3DCGではアカンのである。だから私の教え子達は、卒業制作になるとすべて膨大な手間をかけて建築模型を制作する。

 そんなわけで、私も模型が大好きだ。このブログのフォロワー達の中にも模型の達人達がいる。

 工学系の物事は、能書きを延べる前に、そして理屈を述べる前に、あんた自分でやってみなさい、つくってみないさい、がセオリーだ。

 だから能書きや理屈だけの文科系の人間が、私は嫌いなのです。言葉なんて嘘八百、なんでも語れますから・・・。

祇園祭・鉾立2

SONYα6000、ZEISS Vario-TessarE16-70mm/F4ZA 0SS

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィールドワーク684. 祇園祭・鉾立

2022年08月15日 | field work

 

 パンデミックで2年間中止されていた祇園祭が今年は開催された。長刀鉾の鉾立の様子を見に出かけた。といって順次この祭を映像にする気分はない。コロナ感染者が増えだしたから、警戒感の方が強い。まあできるところまで・・・。

 長刀鉾の軸組を見ていると釘は使わないとする触れ込みがある。だが釘を日本建築で使うのは、安普請建築ぐらいだ。本来日本建築で釘を使う場面は少ない。釘は荷重を伝える事ができないからだ。そんな間違った触れ込みが出るのも、建築=釘という間違った先入観を持った一般大衆の発想だろう。

 基本的には、ほぞ組で木材同士を結合する。それは現代の日本建築でも変わらない。山鉾は、ほぞで組んで縄で締め上げる。現代ならボルトと金属プレートで固定する。構造的には一緒だ。

 構造部材の接合には、剛接合とピン接合がある。前者はRCのように堅固に組み合わせた部分を固めて動かないようにする。それに対して後者は固定しつつ外力に応じて構造物が柔らかくしなりながら逃がす工夫になる。だからギシギシと音を立てながら外力を逃がしつつ、山鉾は進むことになる。

 この縄の絞め方は昔からの伝統に従って締め上げているので技術を受け継いだ職人しかできないのだろう。それができなくなればボルトとプレートで組み上げるだけの話であり、構造的には変わらない。どうせ裳階でこの部分は隠れる。

 ちゃんと筋交いをしっかりいれてあるところは、構造的な利に適っている。これに演奏者が乗る舞台と屋根がつき、31mまで届かんとする長刀がのる。バランス的には縦に長く、安定性を欠く。そこで1つ1トンはある車輪を4つつければ、足下で4トンの支える力がはたらく。従って上に乗るのは4トン以下ならば、まあまあ安定するのだろう。構造的には、不安定構造物だから、昔はひっくり返ったという話も聞く。

 さてその1トンはある車輪をどうやって取り付けたかに興味をもつ。つまりこの軸組構造を持ち上げないと車輪はつかない。その場面を撮りたかったが、街は暑いのでパスした。多分今はクレーンでつると思うな。

 それと一番荷重が集中するのが車軸だが、この車軸が軸組に縄だけで取り付けられているようだ。構造的な受け部材も無く、しかも動かすから回転する。どうやってるのだろう。この画像だけじゃ解らない。あるいは軸組は回転しないで車輪だけが回転するのか?・・・。

 この話の意味がわからなかった、あなたは箸にも棒にもひつかからない文科系だと思っていただきたい。

 

祇園祭・鉾立

SONYα6600、E18-135mm/F3.5-5.6

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィールドワーク683. この先暗雲垂れ込める日本か

2022年08月14日 | field work

 

 このブログを書いているのが7月9日。安部元総理銃撃事件の翌日である。そして明日は参議院選挙である。一番気がかりなことが、アベノミクスのバックグラウンドを欠いたことである。

 時を同じくして日銀の国債保有残高が6月末時点で50.4%となった。つまり世界的に日本国債の価値が低くなってきたので日銀に売りつけ、そして日銀が買い続けることによって日銀の国債保有高が高くなってくる。本来32年続くデフレの脱却を目的としてアベノミクスを始めたが、3本目の矢を達成することなく消え失せるのか。

 いま日本が抱える最大の問題点は、国債発行高先進国中世界一にある。来年春の日銀総裁の交代時期がキーポイントだろうか。つまり日本国債の価値が下落すれば、政府は日銀からお金を借りにくくなり財源が不足する。そのかわりにとられる施策は大幅な増税である。消費税は20%位にあげるだろうし、所得税も上がるだろう。為替レートは円安傾向がさらに続き、1$200円、あるいは300円になるだろか・・・。

 そうなると生活面では石油は輸入コスト高になるので、原子力発電の稼働率をフルにあげ、電気自動車を大急ぎで普及させなければならない。さらに輸入食材も高くなるだろうから、農業の国内生産自給率を高める防衛策が必要になる。例えばパンはやめて米にしろというわけだ。あるいは米でパンをつくるか。当然海外旅行は高くなるのでトリップ数は減るだろう。もちろん国内の資金は海外へ流出する。

 3年先まで選挙がないから大幅に増税しやすい環境である。この先、暗雲垂れ込める日本か?。

 

二年坂から八坂・京都市大雨注意報

SONYα6600、E10-18mm/F4.0

 

追記

 昨日の空、とても綺麗だ。例年ならば8月になると京都も盆地に熱が籠もり上昇気流で風景は霞み、曇天の空が続き冴えない風景と蒸される暑さだった。

 しかし今年は8月の半ばになってもこんな素晴らしい青空が見られる。この日は台風8号が関東地方を通過した頃。静岡県では大雨警報が出されていた、だが京都市内は、ご機嫌な空であり大変暑い。

 変わらないのは気温である。毎日36℃の気温が続き、体感温度は40℃を超えている。実は京都の気象台は中京区西ノ京笠殿町にある。北に上がると金閣寺の山がある。つまり市街地から外れている。従って気温は低めに予報されると私は考えている。

 こりゃ素晴らしい撮影日和だ。撮影機材を回したくなる。しかしシャツは汗だくになり、毎日1リットルの水を持参しながらの街歩きだ。

iPhon13pro

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィールドワーク682. 東山・七夕の頃、そして映像のこと

2022年08月13日 | field work

 

 このブログは、一ヶ月以上先書きしている。

 執筆している7月6日は、台風4号が九州で熱帯低気圧に変わり、そして京都市内は朝から晴れ渡った晴天の1日だった。というのも8月に入ると京都は、高い湿度で空気は霞み晴天が曇天のようにコントラストが低い冴えない景色となる。そして40°近い暑さが盆地にこもる日々が続く。だから晴天は、この時期だけ垣間見せる夏らしい京都の風景だろう。

 高台寺まできたら、竹の短冊が目についた。そうか、明日は七夕だ。

 映像が静止画よりはるかに手間がかかることは以前にも書いた。もちろん編集作業があり、映像をつなげたり、時には映像の速度を変えたるなど技法は色々ある。そして著作権フリーの音源を探したりと、静止画より手間のかかる作業がいる。

 今日のVログ映像は1分40秒で制作している。そのなかに40カットの映像を入れている。当然静止画ブログより多い。つまり40カット以上の映像を撮影する必要がある。そのなかで使える部分だけ抽出し映像にする。Vログ映像で使用している画像は、おそらく撮影画像の1/10以下。つまりVログ映像の10倍は、予め撮影しておく必要がある。手間がかかる所以だ。

 ではなんのためにやっているか。多分映像の方が情報量が多いからだろうし、静止画は映像から切り出せばよい。それに画面の中に人や車がはいってくることを良しとできる。それに漫然と撮影しているから人物に意識されないというのも撮影のしやすさにつながる。つまり動く要素が欲しいのである。

 撮影している機材は静止画兼用だ。従ってラチチュードがすごく狭いと感じている。APSサイズで総画素数2400万画素は、あきからに多すぎる。この機材だったら1000万画素以下にして、裏面照射型イメージセンサーを積まないと、ラチチュードは改善されない。

 デジタルカメラのスペックをみると、3,000万画素などという途方もない高画素機が多い。もちろん静止画しか撮らなければ画素数が高くてもよいが、映像で広めのラチチュードを追い求めると、やはり撮影機材は低画素機に限られる。しかも冷却ファンが必須と言い出したら、安価に使える機材はSONYのカムコーダFX-3しかないので意外に機材の選択肢がない。静止画は映像から切り出せばよいから、やはり映像が最初にありきになってくる。

 それに映像はデータ量が静止画よりはるかに多い。例えば4Kで5分程度の映像だと1GBを越える。そうなるとデータの保管場所も増設する必要がある。

 そうしてVログ映像にしたからといってgooブログのアクセス数が上がるということは先ずない。つまり面倒だから見ない、あるいはPCのスペック上見られないという場合もある。

 だから1週間に1回程度のブログ映像投稿にとどめ、あとはブログを休みたいと思う。

 

220706七夕の頃

α6600、E10-18mm/F4

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィールドワーク681. 酷暑に祭事!

2022年08月12日 | field work

 

 このブログを書いているのが6月29日。京都市内は、既に梅雨は終わり、夏の痛い日射しが続いている。

 フィリピンの夏の最盛期から戻ってきてから日本での2週間が、とても長く怠い時間だった。今日の京都は33°で酷暑、熱帯のフィリピンは31°で雨。フィリピンの気候は3日もすれば身体が慣れたが、帰国してから同様に暑い京都の気候に慣れる迄の2週間が違和感の連続だった。

 家に籠もっていようと心したが、やはり運動不足になる。夕方涼しくなった頃に散歩にでかけた。今日は宮川町から建仁寺、祇園、祇園新橋のコースだ。今日は、広角ズームレンズ持参だ。映像は広角レンズが標準レンズの代わりといってもよい。

 gooブログの静止画1枚の画像解像度が1024dpi、640dpi推奨となっている。データ量では1MB以下だ。その程度で十分みられる。だから映像解像度も1280×720dpiとHD仕様。27インチモニターでフル画面で見ない限り、その程度の解像度で十分だ。だから最近のデジカメの総画素数3000万画素越えなんていうのを見ると、みんな当たり前のように豪華写真集でもだすのだろうか。オーバースペックの撮影の世界である。

 花見小路を上がってゆくと、こちらに向かって舞妓さんがやってくる。私は舞妓さんに背を向けてあらぬ方向に機材を回しはじめた。そのうち私の脇をすり抜けて舞妓さんの後ろ姿を画像に捉える事ができた。一つぐらいは花がないとね。

 この酷暑に祇園祭!、町内では地蔵盆の準備!。おいおい本当にやるのかよ。というのもまたパンデミックの様相が、でてきたからた。開催しても見にゆきたくないですね。

 

20220629宮川町・建仁寺・祇園新橋

SONYα6600、E10-18mm/F4.0

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング627. 小説:小樽の翠551. 幕間

2022年08月11日 | Sensual novel

 

 小学校の頃から文章を書くことが嫌いだった。だから関心は絵に走った。大学のレポートには、全く関心がなかった。

 都市開発のコンサルタントの仕事をしたときにチャート図を教わった。図と短い概念的な文章で計画を提案する表現にはまった。その頃から文章に近づき始めた。

 当時キャノンのワードプロセッサーが会社に入ってきた。このタイピング感覚がコンピュータの一部を扱っているようで私的には心地よかったし、書いた文章も簡単に修正できるのが気に入った。その後大学へ赴任し学術論文を書かざるを得ない。どうせ実験データなのだから機械的に文章を書いてきた。こうして次第に言葉の世界に近づいていった。

 そしてブログを書いて15年続いている。最近では、間を置くと文章をタイピングしたくなる。だからブログでは早書きし予約投稿だ。今日の文章だって書いているのは5月の連休だ。

 まして官能小説だって!。世間のタブー視する紋切り型概念から、新しいライフスタイル・シミュレーションをするのは興味深い。

 ふと気がついた。人間は、年齢的に老後になるのではなく、社会が無理矢理老人にしてくれるという事を。気がつけば老人達の仲間入りを果たし、みんな老後ですよと言い含められて日本人固有の傷のなめ合いの老人気質になる。先ずそれは明らかに考え方が狂っている。無益な概念には、つきあわないに限る。

 さて、小樽というテーマで論文の執筆方針が決まったので、これは2年後に書き上げたい。次の目標は何処が良いか。最近鹿児島の風土に関心がゆくが、いっそフィリピンまで飛ぶか・・・。

 

フィリピンバギオ

EOS1DsMark3:EF28-300/D3.5-5.6L,ISO1600,焦点距離135,露出補正0,f20,1/1000

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング626. 小説:小樽の翆550. 小春の部活

2022年08月10日 | Sensual novel

 

 小樽公園からいつもの地獄坂を下ってゆくと中学校の正門がある。珍しく小春が正門にいる。まさか予測していたわけではないだろうが声をかけてみた。

小春「これから、部活なの!」

「そうか、水泳部だったな」

小春「学校はプールがないから、外へ練習にゆくの!!」 

「それじゃ、強くなれないなぁー」

小春「強くなくてもいいの。私目的が違うもん」

「フフフッ!、美ボディを披露するんだろ」

小春「披露だけじゃつまんないから、ちょっと誘惑気分]

「また、つまんない事を考えたな」

小春「だってねえ、泳いでからプールサイドに上がるじゃん。水着の下がズレている事ってあるじゃん。でっ指で一寸フィットさせるじゃん。そしたら、男の子の目線を感じるんだ。でね、男の子達が、見るともなく見ているんだ。私面白いと思ったから、プールの中で水着をうんとずらしておくんだ。そしたらバッチリ男の子の熱視線。だって一寸割れ目が見えるぐらい水着をズラしておいたのね。でね、私が突然振り向くじゃん。すると男の子は、ぎこちなく身体ごと後ろ向きになってんだ。でね、私が・・・

『わたしの秘密を見たでしょう!』

和君『うっ、いーいゃ、なんの話?』

『とぼけてェー』

和君『あーわーいや.何々?』

『何で後ろ向きなの!?』

和君『うん、いや、なんでもない!!』 

それで和君の身体をえいっ!、と正面にむけたの。

そしたら海水パンツがテント貼ってんのよ。私笑い転げたよ。

でっ和君が真っ赤な顔をしてモジモジと・・・」

「そりゃちと純情な和君が可哀想だよぉー」

小春「おじさんも私の水着姿をみたい?」  

「クロッキー教室で、裸体はデッサンしたからねぇー。それに小春ぐらいの年齢のボディはデッサンがすっごーく難しいから、ウチは遠慮しときます」

小春「今日も誘惑モードかな」

そういってFB風に指を立てて・・・。

小春は、同級生たちと待ち合わせて部活のプールへ向かっていった。

・・・

真っ青な空が広がる小樽の街。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング625. 小説:小樽の翆549.朝の光そして夏の夜

2022年08月09日 | Sensual novel

 

 朝起きたら、キッチンにパプリカがポツネンと置かれている。そういえば夕べの情事を思いだしていた。

 翠が夜遅く帰ってきてから調理を始めていた。シャワーを浴びた後だからエプロンの下はインナーだけだった。それを後ろからすり寄って翠のショーツを下ろしてズボッと入れたんだ。

翠「ああん、サラダ・・・・」

そのまま翠の身体をキッチンに倒して、突いていたんだ。

こんなアングルで翠の身体を後ろから見ると、望遠レンズで見たように大きな骨盤と大臀筋が圧縮してみえて、そんな意外性が新鮮だったんだ。大きなボリュームがうずいている。

翠「ウウッ、ウウッ、、、、、、」

翠の身体が燃え上がって・・・

翠「もっと奥まで突いて!!!」

翠の足をキッチンに挟み込むように奥までついていたんだ。

もうこれ以上奥までゆけないところまで、突いていたんだっけ。

そのうち翠の手がカランにかかり水道が勢いよく翠の頭にふりかかる。

翠「ヴぐっ!、冷たい。あっちへゆこうよ」

そういって射したままソファーに連れてゆき、激しく燃え上がって、果てたんだった。

それからどうしたかなぁー・・・・

そうだお腹がすいたので、二人で房ちゃんの店へ行ったんだ。

「女って男のおちんちんを握っているみたいなモノじゃん。だからさあ、酒にかこつけて男が偉そうなこといっても、女は何いってんだか・・・、夕べも貯まっているってうるさいから抜いてあげたのに、男って馬鹿ねぇー」

誰かの会話の聞き耳だったかは、覚えていない。

そんな会話が記憶にある。

それで、たらふく飲んで帰ってきて寝てしまったんだ。

夏の夜だった。

なんでしょうね、人間って。獣のように燃え上がり平然と酒を飲みに出かける。その白々しさが・・・。

ハプリカをみて夕べの事を思い出している。

今朝も翠は、病院へ出勤していった。

朝の光はとうにすぎて夏の日射しがパプリカにあたっていた。

・・・

夏の朝、モーニング珈琲を飲みながら思いだしていた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング624. 小説:小樽の翆548.少し気だるい午後の海岸

2022年08月08日 | Sensual novel

 

  昨日激しく翠とやったのでビーチバラソルの下で昼寝。前夜に奥さんにせがまれて出し切った男達。それで女達は溌剌とし、男達は疲労回復に勤める。世の中は、みんなこんな感じなんだろう。

 そういうことの繰り返し、いや、人間は本来それだけかもしれない。というのも後のことは男と女にとっては重要事ではない。精々疲労回復の餌を稼ぐぐらいか。それで人間は長らく維持されてきた。

 そんなことを眠たい頭で考えていると、人間ってプリミティブだという事に気がつく。あとはプリミティブに暮らしを成立させるための便法か・・・。

翠「アチキー、何考えてんの?」

「何も、翠のボディをイメージしていた

翠「あら、男の人っていつも女のボディばかりイメージするのかしら」

「そうやって日々エロな気分になりながら精子をチャージしてゆくんだよ」

翠「精子を生産するのも大変ねぇー(*^▽^*)」

「そうだよ。大変なのよ。そして撃ったらドッと疲れる」

翠「つまりエロな気分で性ホルモンの働きを活性化させるわけだ」

「そうなりますかね。となるとエロな気分も否定できないか」

翠「毎日のエロ気分(*^▽^*)」

「といってだね、エロ名気分で女子中学生の水着姿をビデオ撮影したら犯罪だもんね。そこがエロ気分の難しいところだよ」

翠「エロな気分は必要だけど、社会では表に出すなというわけだ」

「エロでない人もいるからね。それにアチキみたいに裸婦を描いていると、女の裸のボディぐらいじゃエロな気分にならないよ」

翠「じゃあ、どうすればいいの?」

「前戯を長くすると良いのではないかなぁー、それでチャージされてくる」

翠「あっ、つまり急速充電器ね!」

「ハアッ!」

夏の少し気だるい午後の日射しの中で、男と女なの意味のない会話がつづく。会話するというコミュニケーションが男と女の間には必要なんだ。内容なんて問わないのさ。

それが少し気だるいビーチの過ごし方だろう。

・・・・

風がほてった身体をなでてゆく。

海って気だるい世界なんだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング623. 小説:小樽の翆547.海へ!

2022年08月07日 | Sensual novel

 

夕べも翠を愛したら身体の力が全部精子になって子宮のなかへいっちまったようだ。

だから、脱力感の朝。

翠「アチキー、一度ぐらいは海にゆこうよ」

女は、満たされると元気を回復する。

こちらは股間が重い。

そう請われて家で水着を着て翠と、腰を引きずりながら小樽近郊の海岸へ。

まあ砂浜で寝ていられるか・・・。

小樽は、日射しが照りつけるというのは余程の事でないとありえないが、それでもこの気候は夏だな。

翠の水着姿を遠目に眺めながら・・・・

昨日は、あの健康なボディに射精したんだ。

アチキの精子をくわえ込んだボディが、何事もなかったように波と戯れている。特段珍しいことではないが、そう考えて意味づけをしたがるのは男の性だろうかぁー。

翠「アチキー、水が気持ちいいよお」

・・・

翠「海で青姦するぅー!?」

やおら飛び起きて海へ向かい翠を後ろから抱き上げて・・・・

翠「できるのぉー?」

そういって水の中で翠のボトムをずらして差し込んでみる。

翠「グニャグニャだよ」

「なんとか頑張る」

翠の股間にこすりつけていると堅くはなってきた。

一寸切っ先を膣にいれてみよう。

なんか海水で翠の潤いが抜けてゆくみたいだ。

でも切っ先ぐらいははいった。

翠「少しはいったね。今日は、ゆかないでしょう。無理!、無理!!」

確かに射精する元気はない。

そんな遊びをしながら、夏の海を少しだけ楽しんでいる。

・・・・・

夏まっさかりの海だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング622. 小説:小樽の翆546.顔なじみのよしみで

2022年08月06日 | Sensual novel

 

 誰かが決めたわけではないけど、夏は海だ。

といって小樽じゃ海岸は2つぐらいしかないが、銭函のツカモッチャン家の翼君がバイトをしている海の家を目指した。

もちろん途中のくたびれた民家を描きながらだが・・・。

・・・

翼「コロナでお客さんも減ったよ。時折唐突に多い事もあるけど、まあ暇。オーナーは積丹のお店で、ここは僕に任せっきり。管理者がわりだよ」

「じゃ光凛さんと逢い引きの場所だ」

翼「いきなり、そこですかぁーーー。でもこんな小さな街じゃ、それぐらいしかすることないしさ」

「確かに・・・、同感」

明治の頃は北海道の首都と言っても良いぐらい繁栄した小樽も、今では札幌郊外の都市の1つであり、そして人口面では小さな街になってしまったから、目的がないと小さな街暮らしは退屈だろうとアチキは思った。だから男と女がラブラブするぐらいが気分転換の娯楽だろうか。毎日でもラブラブしたくなる伴侶を見つけるのがこの街に住むキーポイントかなあとアチキは考えた。

そう考えれば、人間もプリミティブな生き物だ。

翼「だけど大都会みたいに人との出会いがなくて単身アパートで一人悶々と暮らすことは、この街ではないよ。僕の高校は水産高校でしょう。だから地元民ばかりなのよ

「ほう!

翼「だってみんな小学校時代から友達ジャン。お互いに家庭の事までよく知っているし。だからねぇー欲求不満になると、小学校時代の顔見知りの女の子とするというのは僕の友達にも多いよ。女の子も、『男の子も貯まると大変だよね、じゃ同級生のよしみで人助けかなぁー。欲望のままにいれてもいいよ』ぐらいの感覚だよ。お互いよく知っているって大きいよね」

「顔なじみのよしみで・・・、なんか堅実だなぁー」

翼「高校生ぐらいになるとたまりに貯まるし、親もよく知っているから黙認。あの娘ならうちの嫁になるといいよね、なんて言われたら卒業して結婚式だよ」

「もちろんできちゃった婚もある」

翼「あるよ、お腹が大きくなって卒業式まで待てないなぁーなんていうので、先に産んでから結婚式をして、それから成人式かなぁー」

「子供付きで成人式」

翼「田舎じゃ、特に珍しいことでもないさ」

そんな話をしていると、顔なじみって男と女をつなげる大切な事なんだ。それに同窓生同士が仲が良いというのもうなずける。年齢も一緒だから相性バッチリだな。都会のワンルームマンションで友達もなく悶々と暮らすのと、田舎暮らしと一体どっちが幸せなんだろうと思う。

海岸を日本海からの熱い風が抜けてゆく。

フェーン現象かな。

・・・

小樽もまだ夏の盛りのなかにある。

 

追記

リセッション(景気後退)は、四半期のうち2期続けてGDPがマイナスであると定義されている。この定義に従えばアメリカ経済はリセッションの可能性を持っている。中間選挙を控えるバイデン政権は、雇用統計を示してこれを否定したが、定義を当てはめればリセッションだから彼のいうことは定義に反している。やはり彼はレイムダックだったか。

もう一つある。世界各国で消費税率が低減されているのに、日本だけが税率が下がらない。現状では5%に下げるのが妥当だと思われるが・・・。さらに個人の所得税も世界有数の高さだ。これも下がらない。

税率を下げれば財源が減るか。減りません。というのも国の国債償還分から消費税率低減の12兆円分を借金棒引きにすれば済む話だ。そんなのは、ボタン一つ押す話なので、すぐにできると思うけど。

そうしたことを指摘するメディアもないし、国民から下げろという声も聞かれない。わからない事が多い日本である。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング621. 小説:小樽の翆545. 3発撃つ!

2022年08月05日 | Sensual novel

 

 女の股間も面白い造形だ。

グンと貼り出た骨盤に支えられた二つの大臀筋とこれに続く大腿二頭筋に至る緩いカーブとボリューム感は色気をそそる。そんな二つの筋肉の間に納まりよくスリットをいれる造形なんか神が考えたにしては上手だ。スリットが世界の男の憧れのシンボルなのだから。しかしシンボルにしては、あまりにも簡単な造形ではないか・・・。

翠は看護師だし経産婦だから、マジマジと眺めていても病気の発見につながるから、産婦人科医の問診ぐらいにしか思っていない・・・。

翠「私のってなんかできている?。まあ見ているだけじゃわかんないかぁー」

「美ボディの隙間って感じかな。人体の筋肉のぶつかり合いのなかでの納まりをを確保している感じといったらよいか・・・・」

翠「筋肉の納まりかぁー・・・・、はやく膣に納めようよ!」

そういって翠の股間に一物を入れ込むと既に奥からグジュグジュに濡れている。

そこへズルっと奥へ差し込むと、翠の身体がそったように感じる当たりは男の好み。そして乳首を撫でると乳頭が起立してくる。そんなところに可愛いなと男は感じるのだが。

奥へ突いてゆくと翠があえいでくる。

翠「ハアハアハアーーっ」

翠が骨盤を前後に動かす。

膣壁が亀頭の先端をこする。

次第に二つの骨盤の動きの波長があってくる。

翠が股間をグイッとすり寄せてくる。

アチキの一物を飲み込むような大きな骨盤の動きが艶めかしい。

翠「アアッ、アアッ、気持ちいい!!」

翠の細い指の爪がアチキの肩に食い込む。

アチキをしっかり抱きかかえながら、一緒に骨盤の動きが激しくなってゆく。

翠「アチキー・・・いこぅー、いってぇー・・・」

骨盤の動きの頂点で翠のなかへ撃ちはなつ。

翠は亀頭を奥深くまでくわえ込むように骨盤をグイッと合わせてきた。

精子を子宮に入れようとする女の本能の行為なのだろう。

こちらは次第に疲労感が体全体に走って脱力してゆく。

「ふぅーーっ」

全部撃ちはなったから、弾倉は空だ。

空の脱力感がある。

翠「あのねぇー、女の人が喜ぶセックスってあるのよ。それはねぇー・・・・、抜かず間をおかずに3発続けて撃つのよぉー・・・」

「ゲッ3連射zzzzzzzzz!、それってチャージする時間がないから凄く無理っぽいけどなぁー」

翠「でしょうーー、女の理想ね(*^▽^*)」

そうなると30代の女に十代の男ならあり得るかもしれない。そんなカップルって少ないと思うけどなぁー。そうして男と女の思惑はズレてゆくんだ。

いや一発を3回に分けて撃てばよいのか・・・、それは高等芸だな。そこから配分の概念が生まれたのだろうか・・・。

脱力感の身体を夜の風が撫でてゆく。

・・・

小樽の夏のどこにでもある夜の風景だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング620. 小説:小樽の翆544. 核家族論

2022年08月04日 | Sensual novel

 

 宴は核家族論に発展しそうで盛り上がっている。

「そうなると核家族というのは正解だったのか?」

ベーヤン「それは農本主義の風習を嫌って、核家族にはしったじゃん。親と同居はいやだ。ガタガタ言われたくない。そもそも動機が身勝手だったんだから、あんまりよい結果にはならなかった。だが単世代型集合住宅やマンションを大量に普及してきたから、みんなパッケージ化された人生を選んじゃったんだよ」

「結果としての核家族だった!」

榊原「パッケージ化 されたライフスタイルで、教育へ投資効果があったのかなぁー?。だって世界で評価されているスポーツだって団地の空地でやっていたことが発端だったんじゃないの?」

「マンションプランをみるとみんな同じnLDKでしょう。あれで個性が育つはずがないよ。みんなと同じレベル意識が育つだけ。あとはDNSかなぁー」

ベーヤン「DNAは大きいよね。蛙の子は蛙でしかないよ」

「DNAを育む環境が必要だった」

ペーヤン「だってさあ、Apppleのジョブスだってガレージからクリエイションが始まったよね。マンションにガレージなんてつくれないからね」

「アメリカは、生活機能から離れて自分の思索を広げクリエイションし、実験できるガレージがあった」

榊原「フィリピンだって大家族が集まるから、それぐらいの空間は大概何処の家にもありますよ」

ベーヤン「ガレージなんかいらいなよ、日本人がそう考え始めたときからクリエイションの入り口を見失った。あるのは精々団地の裏庭ぐらいか・・。それじゃメカをつくって実験して・・、なんて無理だよ。昔は河原の土手でギターをひいてミュージッシャンを育てた・・、そのキターがいまのインラインスポーツに変わったぐらいかなぁー」

「日本も昔の風習を捨てた。そこに節目がありそうだ。だから生活空間には、日常から離れて思索したりクリエイションできるはみ出せる空間が必要だったんだよ」

ベーヤン「今頃気がついても既に遅い、あとは仮面夫婦でもしていてちょ、だよね」

(*^▽^*)

榊原「やはり日常の親族達のコミュニケーションって子供の成長に必要なんじゃないかなぁー。最近私もそう考えています。日本みたいに親族が自分達の子供達だけなんて、やだなあ、そんな寂しい暮らしは!・・・・・」

「寂しい日本の家族達、ですかぁー」

(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)

でも親族が多いと言うことは、出費もかさむんだ。だから面倒な親族なんかいらない。それが日本人の核家族化の動機付けの一つだった事を思い起こして欲しい。だから一概に核家族化を批判することもできない。つまり親族社会か核家族社会かの選択で、日本は後者を選択したわけだ。

さて小樽の夜もタップリくれている。

夏は夜が美しい。

 

追記

バイデン政権は、何考えてんの?

米国ペロシ下院議長の台湾訪問!。なんでこの時期に台湾を訪れる必要があるかなぁー。ロシアとウクライナの戦争は、米国とは利害関係が無い。今米国の威力を見せつける時でもない。習近平は次の再選が念頭にあり静かにしておいて欲しいのだが、それよりも台湾訪問で回復基調にあった米国経済、株価は下落。あれじゃ米国経済界から嫌われること必須。既に彼はレイムダック状態だ。やはり、今年はまだ半年激動の時間が続きそうだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング619. 小説:小樽の翆543. お祭り国家!?

2022年08月03日 | Sensual novel

 

宴はさらに続いている。

「今は30代になっても美の体型を維持することに努めているのが日本の女達かなぁー。みんなそこに自身を持っている!?」

ベーヤン「まあ女としてのオーラはまだ残っているかもしれないし、セックスも旨くなってきた。それで男を喜ばせる自身があるというわけだ。もちろん男だってそれを受け入れてくれる。だっていたじゃん。外国人タレントで40代で政治家と結婚して子供をつくったというのが。でもなんか違うよなぁー!?」

榊原「多分子供の数だと思う。フィリピンの出生率は2.53人、日本は1.36人。つまり子供の数が多い。出生率低減はアジア地域の共通現象なんだけど、それでもフィリピンの人口は1億人一寸。いずれ日本と数値が入れ替わる可能性がある」

「1世帯当たり2.53人というと、3人は子供をつくる。それが最近2人の世帯も増えてきたという数値かな。そうなると多産のバックグラウンドがあるでしょう」

榊原「多分親族が多くて、それで支え合っているでしょう。親族のコミュニケーションが盛んですよ。例えばおじいちゃんの誕生パーティーといったら30人ぐらい集まって、それはもう大きなイベントですよ。日本だったら子供達が孫をつれてやってくる位でしょう。それでお終い。核家族社会ってすごく寂しいよね」

ベーヤン「核家族ライフスタイルで、親族を減らして、子供の数も減らして、投資を教育にバンバンぶち込んで少数精鋭で優秀な子供にしようという発想でしょう。それで優秀な子供になってきたのかなぁー」

「たぶん少数精鋭で育てた子供達が優秀かというと、それは違うと思うよ。だって日本の博士号の取得率が高くなったわけではないよ。人口100万人あたりの博士号取得率が日本で125人、これは英国、ドイツ、米国、韓国、フランス以下だよね。それも日本は博士号取得が実に簡単な博士(医学)の数が半分近くあり、これで数値をかさ上げしているというのもちょっとなぁーグレードが低いよね。フランスなんかは理学系が多いもんね」

「つまり少数精鋭教育の成果はどこにいったか?」

ベーヤン「BMXとスケートボードとかインラインスケートとか・・・、あれなら世界で活躍する若者を輩出しているよ。オリンピックでメダルもとっているし・・・」

榊原「スポーツ&エンターテイメントですかぁー・・・、イベントですよね。お祭り国家ですかぁー」

「それは国民の支持が高いからだろうけど、国際競争力という点ではどうなんかなぁー!?」

ベーヤン「話題だけ。国家の実力には結びつかない」

「教育への投資はあまり効果がなかった事になるか!?」

ベーヤン「お祭り国家で投資資本を使っちゃったというわけさ」

「そうなるとフィリピンのお祭り好きと変わらない。違いがあるのは核家族。その核家族に意味があるのだろうか?」

宴は続く

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドローイング618. 小説:小樽の翆542. 美の規準が後ろにずれている

2022年08月02日 | Sensual novel

 

 宴会は続く。

「つまり、宗教の違いがあるんではないかい。カソリックだから神との契約が必要だ。伴侶を決めたら一生尽くしますというわけだ。日本は仏教に伴侶という概念は希薄だ。それ以前に仏教は輸入されてきたから、日本古来というと自然信仰の神になる」

ベーヤン「五穀豊穣子孫繁栄だよね。産めよ増やせよ。契約する必要がないから乱交社会だ。現代ではモラルの問題もあるから公にはしないけど」

「つまり処女なんてどうでもよいことで、農本社会だから労働力確保だよね。例えば後家さんでも若い衆の筆下ろしをしていたら子供ができたなんていうと、やはりめでたい事なんだ」

ベーヤン「乱交社会だから結婚適齢期もないんだ」

「結婚という概念もない。フィリピンじゃどうですか?」

榊原「フィリピンでは、大体二十歳頃が結婚適齢期かなあ。遅くとも25歳までに結婚するよ。それをすぎた独身女は留学などをしている高学歴者ぐらいかなぁー」

ベーヤン「女は、二十歳過ぎたら皮下脂肪がドンドンついて、おばさん体型に近づいてゆくよ。俺がつきあった女達は、みんなおばさん体型だったもん」

「現代人の美の規準が後ろにズレている。実をいうと二十歳頃が最後の美しさ。十代のスレンダーな体型から大人の体型になる完成形が売れ時。それすぎたら体型は次第に皮下脂肪がついてきておばさん体型になってゆく道筋をたどる」

ベーヤン「だから今の日本人の美の規準がズレている。俺の女達は、未婚でもみんなおばはん体型ばかりだよ。だって30代独身なんていうのもいたしさ。もちろん処女なんかいないさ。遊びでいんじゃないという女ばかりだよ」

「じゃ結婚は25歳までが真理か・・・。男は?」

榊原「男は稼げるようになってからですよ。だから年齢制限はないですね。私がそうだもん。私達がジーナと結婚したのが私が60代で家内が25歳だったですから」

・・・

宴たけなわ

小樽も夜の帳がおりている。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする