2017/7/9
学者芸人のサンキュータツオが人気芸人30組の芸を分析する本。
お笑いの分析という無粋なことを臆面も無く徹底してやっているところに「学者」部分の気概を感じる。
ただの芸人でもただの学者でもここまではできないと思う。根底に芸人と研究への愛が見える。
各章ごとにそれぞれの芸人っぽい短い台本をわざわざ作成しているが、それがどれもそれっぽく面白い。
特に「南海キャンディーズ」「ヒロシ」の章。読んでいるとクリアに本人達の声が脳内再生される。
ここまで分析や再現ができる人が、なぜ漫才師としてそんなに売れてないんだろうと考えてしまうけど、評論する立場のほうが、より創造的な仕事ができるということもありそう。
才能の有り方はほんとに人ぞれぞれ。
芸人になりたい人は、まずここに書いてある芸人さんの真似をひととり試してみて、方向性を決めたら良いと思う。