※ネタバレを含みます。
2017/7/25
・遅刻してしまい最初の5分くらいを見逃す。無念。そして申し訳ない。
・認知症が進んでいくおばあさんと、妊娠して子供を生もうとする孫娘が、心の底で励ましあう話。
・二人は存在するだけで影響しあうような関係。
・しっかり血が繋がっているし一緒に住んでいるので、家族愛でいいんだけど、個人的には友情と考えたほうが共感しやすい。
・3年以上ブランクがあるのに、当たり前のように舞台のド真ん中で作品を支える福地美乃さんはやっぱりすごい。
・認知症の進行をグラデーションで見せるのは、高等技術だと思う。
・一音ずつ発音する話し方は発明。
・長流3平さんが、見た目ダンディなのにメンタルの弱いお父さんを好演。
・そんなお父さんも最後に家族の輪に入れてほっとする。
・お父さんは生活に晒されていて相当大変だったはずなので、彼がどんな状況だったのか、もう少し詳しく見たい。
・どちらかというと若者目線の作品なので、もう少しみんな齢を重ねてから、本作のお父さんくらいの目線で同じテーマを描いた作品ができたらいいのにと思う。
・ホームヘルパーの新人がいかにも悪人っぽい風情で、ろくでもないことを言い散らかして、結局本当に悪人だったことに戸惑う。
・「老いる」ことと「生まれる」ことを書こうとすると、「死ぬ」ことも入れたくなるだろうから、死んでも誰も悲しまないキャラを逆算して作ったのかなと想像。彼の生死が明示されていたかどうかは覚えていないけど。
・本作が作者の実体験を元にして書かれている以上、ああいうホームヘルパーの人もいるのかなと、ついつい勘ぐってしまう。
・最上怜香さんの目力。宗教関係者独特の迷いの無い目付きとくっきりした営業スマイルが怖い。
・装置の美しさに磨きがかかっている。作品にも合っている。通帳の隠し場所だけ謎。
・作中ずっとパジャマのおばあちゃんが、きれいな格好で庭にたたずんでいるフライヤーが好き。緑の加減とかも。
・向かいの席には旦那さんが座るのかな。