バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

続・時間がない!

2009年11月06日 21時36分53秒 | バス運転士

今朝、某駅に遅れて到着して、毎度のことながら時間がなく… 私は車内ミラーをチラッと見て「乗り場で人が待っとるし、忘れ物チェックはやめとくか」と思ったが、すぐに気が変わって「ここは次から次へとバスが来る駅じゃないから慌てなくてもいいか… やっぱりやっとこう」と車内通路を後方へ… すると、座席の陰で窓にもたれかかるように、一人の若い男性が眠っていた。私は「ゲゲッ… 危うく連れて帰るところだった…」と驚くと同時にホッとした。

「さて、次の発車は何分だったかな?」と運行カードを見ると、既に発車時刻を3分ほど過ぎていた… 「あれ? もう少し時間があると思ったのに…」完全に私の勘違いである。しかし、もしも事前に発車時刻をチェックしていたら、「どうせ忘れ物なんてねぇよ。バスは遅れてるんだろ?」という悪魔の囁きに負けていたかもしれない…(そして、あの男性を乗せたまま逆戻り!?)

それから数十分後、先程とは別の駅へ向かっていたのだが… 国道の交通量が多くてノロノロ運転、7~8分遅れで駅に到着した。サッサと忘れ物チェックを済ませて運行カードを見ると… 到着から発車まで、そこは1分しか空き時間が取ってなかった。「あ、そう…」などと言ってる暇もなく、約10分遅れで発車した。

国道は逆方向もノロノロ運転で… 途中のバス停間に、1~2分の余裕を持たせてある部分もいくつかあるが、今回の遅れを取り返せるほどではなかった。途中で乗ってきたお婆さんから「このバス、えらい遅れとるね」と言われたので、「すいません、行きも帰りも道が混んでて…」と答えるしかなかった。幸い、お婆さんは怒っているような感じではなかったけど…

当然、その次の発車(終点での空き時間は2分だけ…)にも間に合いそうもなく「こんなに遅れるのは、たまたま今日だけなのか…」と思ったら、運行カードにボールペンで“自分のバスよりも後発の発車時刻”が書いてあった。それは、運転士の誰かが「バス乗り場に他のバスが停まっていても驚くなよ」と、親切心で書いてくれたものなのだ。つまり… このバスの遅れは、今日だけではないということですね。