バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

お爺さんの本当に行きたい所は…

2019年02月25日 21時34分31秒 | バス運転士
先日の夕方、A駅経由B駅行きの折り返しで某所へ向かっている途中、バスが橋を渡っていた時のこと… 一人のお爺さんがゆっくりと席を立ったので、「ひょっとして…」と思っていたら、運転席の横までやって来て「このバスは… あの地図をどっちへ行くの?」と言った。

私が「ん? 地図って… 青い案内板のことかな?」と考えていると、お爺さんが「あそこに… 地図あるよねぇ? 分かる?」と言ったので、私は「あぁ… 真っ直ぐ行きます」と答えた。すると、お爺さんが「もう暗くなったもんで、このまま家へ帰ろうと思って…」と話し始めたので、私は「おいおい… 一体、何を言い出すんだ… 大丈夫?」と少し不安になった。

さらに、お爺さんが「A駅の4番乗り場でバスに乗れば、あんたの行きたい所へ行くって言われたんだけど…」と言ったので、「行きたい所って何処ですか?」と尋ねたところ、お爺さんが「※※区」と言ったので、「えっ!? このバスは※※区まで行かないですよ(A駅から※※区へ行くのは6番乗り場なのだ)」と答えた。

「お爺さんの目的地が本当に※※区かどうか確認しなければ!」と思った私が「行きたいバス停の名前は分かりませんか?」と尋ねたら、お爺さんが「某私鉄本線の… あぁ… ××駅(確かに※※区である)」と言ったので、私は「××駅てすか!? それならば、次のバス停で乗り換えて営業所前ターミナルまで行って、そこで▲▲行きか◆◆行きに乗るしかないですねぇ…」と答えた。

すると、お爺さんが「A駅の4番乗り場に“●●え(市内中心部)”って書いてあったもんで…」と言ったので、私が「え!? “●●え”行きは※※区へ行かないですよ」と即答したところ、お爺さんが「“●●え”じゃなくて“●●いね(営業所前ターミナル行きまたは某住宅地行きの途中にある)”」と言ったので、私は「あぁ、“●●いね”か。それならば4番乗り場から出るバスが行くからなぁ~」と納得… できるわけがない。

「最初に言った“※※区の××駅”はどうしたんだ!? それに“●●いね”は※※区じゃなくて◎◎区だぞ」と思った私は、お爺さんが本当に行きたいのが“××駅”か“●●いね”か分からなかったけれど、「営業所前ターミナル行きならば、どちらにも対応可能だから」と思って「営業所前ターミナル行きに乗って下さい」と念を押して降りてもらったのだが… お爺さんの本当に行きたい所は、やっぱり天国かなぁ~ ハハハ…(こらこら! そういうオマエは地獄行きだけどな。ハハハ…)