透明のお面と透明ではない間仕切り

昨夜、出勤して検温した時に“フェイスシールドという名の透明のお面”を渡され、「全員着用です」と言われた。そう、ちょっと前から“他の倉庫との間を往復するトラックのドライバーと接近するポジション”の人だけに装着義務があった、新型ウィルス対策の“おもちゃ”である。が、今回、“各家庭および企業へ配送するドライバー”の中から感染者が出たことから、「もしも作業員の中からも感染者が出たら、二週間の稼働停止となってしまう」となり、全員に装着義務が発生したという噂が流れている。

ずっとマスク着用で作業をしていて、それだけでも息苦しいのに…　さらに圧迫感を受ける“お面”まで装着しなければならなくなり…　近眼＆老眼の私の場合、荷物に貼られたシールの小さな文字を見ようと顔を近付けた時に、荷物に“お面”が「ガスッ」と当たるので、その度に「イラッ」としている。また、「何度注意しても、みんなが２ｍ以内に接近するからだ！」というのも全員装着の理由となっているのだが…　その“お面”のせいで相手の声が聞こえにくくなり…　「えっ！？　なに？」と、これまで以上に接近することが増えたような気がしないでもない。ハハハ…

ちょっと前から、作業場内にある休憩室の中のテーブル＆椅子が６セットから９セット（だったかな？）に増えているのだが…　その際、各テーブルに“透明ではない間仕切り”が設置された。テレビ番組やお店のレジなどで使われている“透明の間仕切り”ではないので、これまた圧迫感がハンパなく…　さらに、周囲が見えないので、仲間たちとのコミュニケーションが取りにくくなってしまった。と、感じた時…　学生時代、軟式庭球部の先輩に「喫茶店みたいなところ」「サークルみたいなもの」と勧誘された“某宗教団体”の施設を思い出した。

その施設内の一室には、１０台ほどのテレビ＆ビデオデッキが並んでいたのだが、それらが“透明ではない間仕切り”で分断されていて、全員がヘッドホン着用で“聖書の内容に沿ったビデオ”を見ているという…　今になって思えば異様な光景なのだが、軟式庭球部一筋だった私は「こういう文化系サークルも面白いかもしれない」と思って通っていた。何カ月か経ったある日、私と同時期に通い始めた郵便局員だった男性の「俺、そろそろ入信しようとおもっているんだけど…」という言葉を聞いて驚いた私は、受講料に関することでわざと口論に持ち込み、それっきり行かなくなったのだが…　この話をする度に「もしも、そのまま通っていたら結婚できたかもしれないのに！」と言われる私である。ハハハ…