バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

紛失物を捜しやすいから…

2023年09月12日 10時59分05秒 | 病院の黒子(夕勤)
手術室の清掃時には様々な廃棄物を回収する。主に“使用済みの針や刃物類”、“凝固剤を混ぜた血液”、“その他の様々なプラスチック類や紙類など”の3つに分けられる。刃物類や血液は、それぞれ専用のプラスチックケースに入れて「バチンッ」と密封することになっている。その他のゴミは45リットル大のビニール袋に詰めるのだが、手術によっては一度に5~6袋も出ることがある。

一つ一つのビニール袋やプラスチックケースには、その廃棄物が出た手術室の番号を記入して、一旦は手術室フロアの一角に集めておく。そこから専用の運搬車を使って洗浄フロアの一角にあるゴミ置き場まで持って行き、そこで専用の段ボール箱へビニール袋を2つずつ詰めて、ビニール袋に書かれている番号を段ボール箱の表面にも記入して置いておくことになっている。

先日、正社員が“ある手術室の番号が書かれた段ボール箱とプラスチックケース”をゴミ置き場から洗浄室まで引っ張り出してきて、「何号室で使用した器具(長さ10cmくらい)が足りない」と言った。手術が終わり次第、様々な作業を同時進行させるので、廃棄物の回収と使用器具の確認が前後してしまうこともあり… そうなった場合に備えて袋や箱に手術室の番号を書いておくのである。

幸い、その時はすぐに廃棄物の中から器具が見つかったのだが、もしも見つからなかったら… 各フロアにある全器具類を確認? 床に落ちていないか全室を確認? 通常は器具類を置かないような場所も確認? それでも見つからなかったら、患者さんに「すいません、もう一度お腹を開いていいですか?」と…(アホか。手術後にレントゲンを撮ってるから分かるだろ。そういうオマエの腹部は真っ黒で何も写らないだろうけどな。ハハハ…)