朝7時に某住宅地を発車、A駅へ向かって順調に走っていた。通路に立っている人が10名くらいになった頃、乗客の男性が運転席の横までやって来て「これ、落とし物です」と言いながら、私に“お年寄り用フリーパス”を差し出したので、私は「あっ… ありがとうございます」と言いながら受け取った。
が、普通の人よりも神経の数が少なく(それはそうだな!)、おまけに極細(それはどうかな?)の私は「今、運転でいっぱいいっぱいだから、途中で止まった時に車内案内しなきゃ!」と思ったのだが… そこはボケな私のこと、すっかり忘れて走り続けてしまったのであった…(アホ!)
途中のB駅に到着して、大半の乗客が降りて、2人が乗って… そこで、ちょうど発車時刻になったので、私は周囲を見回して“バスに駆け寄って来る人がいないかどうか?”を確認してから扉を閉めて発進… その先の大きな交差点を右折するので、私は一気に右車線へ…
と、思ったのだが… 進路を譲ってくれたマイカーとの位置関係が微妙だったので、私のバスは二車線を塞ぐように斜めに止まってしまった。しかし「どうせ信号が青にならなきゃ動けないんだし… 後続車に迷惑を掛けてないよなぁ~」と、自分に言い聞かせた。
その時、私の視界の左前方から一つの人影が接近してくるのに気が付いた。私は「おいおい… 車道なんか走ってきて… この状況で“乗せてくれ”なんて言わないよなぁ~ “バスが遅れて来ると思っとった”なんて言わないよなぁ~」と思っていた。
すると、その人影… お婆さんが前扉のすぐ外までやって来たので、私は「困ったなぁ~ でも、さすがにココでは乗せられないよなぁ~」と思いながら、左手で合図を送… と、その時! お婆さんが大きな声で「バス券なかったですか?」と叫んだのである。
いくらボケな私でも、すぐに「あっ!」と思い出し… 慌てて前扉を開けて、先程のフリーパスを手渡しながら「はい、これですね。気を付けて下さいよ。危ないから…」などと、顔に似合わず“優しく”言った。
なぜならば… 勝手に“無理なことを言う乗客だ”と思い込んで「ダメ、ダメ」と… まだ態度には出していなかったものの、心の中では既に左手を振っていた自分を否定するように… 優しく… あぁ、恥ずかしい…
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