バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

一日乗車券ですか!?

2009年11月11日 01時21分16秒 | バス運転士

またブログ更新カレンダーに穴が開いてしまった… ただいま11月10日の25時を過ぎたところです。往生際が悪い? ハハハ…

あるバス停から乗ってきた、ちょっと派手なおばさんが「一日乗車券ください。電車も乗れるやつ…」と言いながら千円札を差し出した。時刻は午後9時30分を過ぎたところ… 私は「今日も残り2時間半しかないのに!? 次回の乗車のためにかうのかな?」と思ったけれど、おばさんには今回の乗車分を他の方法で払うような動きが見られなかった。私は「まぁ、あと2時間半とはいえ、バスと電車を4~5回乗り継ぐ必要があるのかもしれないなぁ…」と思いながら「ありがとうございます。850円です」と言った。すると、おばさんは「えっ!? 850円もするの???」と驚いた様子だったので、私は「土日ならば600円なんですけど…」と付け加えた。おばさんは「あ、そう… じゃ、いいわ。200円払っとく」と言って、運賃箱に200円を投入した。

おばさん… 電車もバスも一日乗り放題という乗車券を、300円くらいだと思ったのだろうか? いくら何でもねぇ…


こどもボタン

2009年11月09日 17時37分08秒 | バス運転士

ここの運賃箱の上面角(お客様に近い位置)には“こどもボタン”が付いている。文字通り、乗車してきた子供がそのボタンを押して、“運賃表示が半額”になったところで現金を入れたりカードを通したりするのである。子供たちの多くは“ボタンを押すこと”が好きなようで、とても楽しそうな顔をしている。そういう意味でも、このシステムは良いと思う。

しかし、そのボタンが“押しやすい”位置にあるため… 先日、超満員の車内で先頭に立っていた女性がうっかり“こどもボタン”に触れてしまい、「ピンポン!」という音に驚きながら「あ、すいません!」と言っていた。もう一度ボタンを押せば元に戻るので、特に問題はなかったのだが…

そういう私は一日に何度も押してしまう。運転席から出ようとして、「どっこいしょ!」と運賃箱に手を置く度に… 「ピンポン!」「しまった!」… しばらくして再び「ピンポン!」「またやってしまった!」… 車庫へ帰ってからも「ピンポン!」「私は学習能力ゼロか!」… などと思っているのである。


乗せられる場合、乗せられない場合

2009年11月08日 18時14分57秒 | バス運転士

昨日の朝の某駅で、発車直前に周囲を見回しながら車外スピーカーを通して案内をして… そこへ一人のお婆さんがやって来て「もうすぐ出ちゃう? もう一人いるんだけど…」と言った。私は再び周囲を見回したが、どこにも人影が見当たらなかったので「もう一人の方は、どちらにいらっしゃいます?」と尋ねたところ、お婆さんは「今、トイレに行ってて…」と言ったのである。私は「大ですか? 小ですか?」などと聞く訳にもいかず… 「そうですかぁ… 困りましたねぇ…」と答えるしかなかった。すると、お婆さんはバスよりも10mほど後方へ小走りで行き、トイレのある方向を見ながら戻って来て「すいません、行ってもらっていいです」と言った。私は「そうですか… では…」とお互いに頭を下げて扉を閉めて… と、そこへ後方からお爺さんが走ってきたのである。私は「小だったのか…」と思いながら再び扉を開けて、お婆さんとお爺さんはめでたく乗車できたのでありました…

昨日の午後の某駅で、発車直前に周囲を見回しながら(と言っても、ここは太い柱が邪魔で、後方はほとんど見えない)車外案内をして扉を閉めたところ、前方から一人のおばさんが走ってくるのが見えたので、すぐに扉を開けて待つことにした。そして、おばさんがカードを出すのに手間取っているうちに、後方から走ってきたと思われる人たちが一人また一人と乗り込んで来た。まぁ、それはそれで良かったのだが… すぐ後ろに、もう一台のバス(私のバスの僅か2分後の発車!)が来ていたのである。そこで私は「だから、このバスに乗らずにバス停で立ったままの人たちがいるのか…」と気付き(遅いわぃ!)、既に発車時刻を1分ほど過ぎていたので、すぐに再び扉を閉めて… と、そこへまた後方から走ってきたと思われる人が扉の外へ来たのだが、私は「この駅に電車が到着したところだとすると、もうキリがないから… ごめんね!」と思い、左手を挙げてバスを発車させたのでありました…


だから昨日は… 噛み付かれ記念日!?

2009年11月07日 19時04分13秒 | バス運転士

昨日の後半は、午後4時半頃に車庫前から発車する路線で始まった… が、バス路線へ出る赤信号待ちの時に、目の前の異変に気が付いた。青信号であるはずのバス路線の車列が、ほとんど動いていなかったのだ。

案の定、車庫前を出てから一つ目のバス停まで(1~2分で行けるところ…)15分もかかってしまった。二つ目のバス停付近で一車線規制して工事をやっていたのである。

当然、三つ目のバス停から先はスイスイ走れる状況で… すると予想通り「なんでこんなに遅れとるんだ!」「このバスは、何分のバスだ!」「今、何分だと思っとるんだ!」と、ちょうど良いタイミングで三回も食い付かれた。

“ちょうど良い”と言うのは、バス停三つ四つから乗車があり、「そろそろ遅延の説明を…」と思った頃に食い付かれたということです。それがタイミング良く三回も… しかも元気なお年寄りばかり…

確かに、表情はコワイし、口調はキツイし… 私は「こういうことがある」と聞いていたのに、それでも決して気分の良いものではない。だから、何事もまともに受けてしまう性格の人は、身が持たないかもしれない。

バスが遅れているところへ「ガブッ」と食い付かれるので、私も少々興奮気味になり、自然と声もやや大きめに… 「すいません、工事の影響です。このバスは車庫前から来たのですが、そこから一つ目のバス停まで15分もかかってしまって…」と答えた。

そのように説明すると、納得したのかどうか分からないけれど、それ以上は何も言ってこなかった… まぁ、これも普通にあることだから… この地域が特にどうこうってことは… えっ! まだまだこれから!? あ、そうですか…

でも、今日は別の某駅と某住宅地を結ぶ路線を走ったけれど、皆さんごく普通の… 否、入社した頃に走っていた地域に比べたら、挨拶をしてくれる人が多いような気がするなぁ…


続・時間がない!

2009年11月06日 21時36分53秒 | バス運転士

今朝、某駅に遅れて到着して、毎度のことながら時間がなく… 私は車内ミラーをチラッと見て「乗り場で人が待っとるし、忘れ物チェックはやめとくか」と思ったが、すぐに気が変わって「ここは次から次へとバスが来る駅じゃないから慌てなくてもいいか… やっぱりやっとこう」と車内通路を後方へ… すると、座席の陰で窓にもたれかかるように、一人の若い男性が眠っていた。私は「ゲゲッ… 危うく連れて帰るところだった…」と驚くと同時にホッとした。

「さて、次の発車は何分だったかな?」と運行カードを見ると、既に発車時刻を3分ほど過ぎていた… 「あれ? もう少し時間があると思ったのに…」完全に私の勘違いである。しかし、もしも事前に発車時刻をチェックしていたら、「どうせ忘れ物なんてねぇよ。バスは遅れてるんだろ?」という悪魔の囁きに負けていたかもしれない…(そして、あの男性を乗せたまま逆戻り!?)

それから数十分後、先程とは別の駅へ向かっていたのだが… 国道の交通量が多くてノロノロ運転、7~8分遅れで駅に到着した。サッサと忘れ物チェックを済ませて運行カードを見ると… 到着から発車まで、そこは1分しか空き時間が取ってなかった。「あ、そう…」などと言ってる暇もなく、約10分遅れで発車した。

国道は逆方向もノロノロ運転で… 途中のバス停間に、1~2分の余裕を持たせてある部分もいくつかあるが、今回の遅れを取り返せるほどではなかった。途中で乗ってきたお婆さんから「このバス、えらい遅れとるね」と言われたので、「すいません、行きも帰りも道が混んでて…」と答えるしかなかった。幸い、お婆さんは怒っているような感じではなかったけど…

当然、その次の発車(終点での空き時間は2分だけ…)にも間に合いそうもなく「こんなに遅れるのは、たまたま今日だけなのか…」と思ったら、運行カードにボールペンで“自分のバスよりも後発の発車時刻”が書いてあった。それは、運転士の誰かが「バス乗り場に他のバスが停まっていても驚くなよ」と、親切心で書いてくれたものなのだ。つまり… このバスの遅れは、今日だけではないということですね。