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東京島(桐野夏生)

2008年12月05日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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この本は、1999年 『柔らかな頬』で第121回直木賞を受賞し、2008年この『東京島』で谷崎潤一郎賞を受賞した1951年生まれの桐野夏生(きりのなつお)さんが書いた本です。

 男性のような名前ですが、女性作家とのことです。

 この『東京島』は、無人島生活を描写したものですが、そのサバイバルな描写や、死、無人島からの脱出劇、性的描写などもあり、かなり衝撃的で、その世界にずいずい引き込まれて読んでしまいました!

リアリティーに富んでいるので、実際にこのような体験をした人をモチーフにしているのかな?とも思います。

 この小説は、41歳の主人公の清子と隆夫婦がクルーザーで世界一周の旅行をしているうちに嵐にあって無人島に漂着し、そしてその3ヵ月後に23人もの日本の若者フリーター男が過酷なバイトから船で逃げているうちに台風に遭って漂着します。

 それから、11人の中国人の男たちもこの島にやってきます。

彼らは日本に密航する途中、金のトラブルでこの島に捨てられたものです。

 これらの集団の関わりや、それぞれの特徴、考え方をリアルに描写しています。

それから、隆を含めた死、手作り船による脱出、清子の妊娠、救助、そして7人のフィリピン女性の遭難による無人島への追加などがあります。

 これらの無人島での悲惨な生活を読むと、今の平和に生きている生活を悔いなく十分楽しむべきだと、改めて感じさせる良い本だとも思います。

とても、オススメです!

この本は映画化やドラマ化されるんじゃないかな?とも思います。それだけ衝撃的でした!

<目次>
第1章
 1 東京島
 2 男神誕生
 3 納豆風の吹く日
第2章
 1 棄人
 2 夜露死苦
 3 糞の魂
第3章
 1 島母記
 2 イスロマニア
 3 ホルモン姫
第4章
 1 早くサイナラしたいです。
 2 日没サスペンディッド
 3 隠蔽リアルタワー
 4 チキとチータ
 5 毛流族の乱
第5章
 1 有人島


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<今日の独り言>
 タイヤ館で車のタイヤを交換してもらった際に、ATFのオイル漏れを発見してもらいました。12ヵ月点検はずっと後なので、大事になる前で良かったです。消耗品の劣化が原因とのことでした。タイヤ館の方に感謝です!

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