グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ある日の出来事・・・

2010年06月09日 | その他
今、陸ガイドチームの主要メンバーのお一人が、ダイビング講習を受けられています。
「わ~ぃ!仲間が増えるぞ~・・・」と、チョット嬉しい気分です。笑

大島は陸の自然も素晴らしいですが、当然周りは海。
海の中の自然も、楽しまない手はありません。

色々な生物との出会いは勿論、生き物達の生活を垣間見るのも楽しいものです。

でも、活動の場は水中と言う特殊な世界。

器材の取り扱いや水中環境から受ける様々な影響は勿論
海という自然についても色々と知る必要があります。
特に、流れや波はとてもダイバーの活動に影響します。

さてそこで・・・下の写真ですが何かお気付きになりますか?

ちょっと判りづらいかも知れませんが、沖の水面がざわついています。
風は、殆ど吹いていない状態です。

これは、上とは違う場所です。沖の一定の場所だけ波立っています。

実はこの2枚、水中の流れを撮ったものです。

陸上から水中の流れを読むのは中々難しいのですが
場所によってはこんな風に判る場所もあります。

何故?こんな変化が起きるかと言うと
潮の流れが強い時、水中の地形によって水流が水面に持ち上げられ
風も無いのに波立ったり、水面がザワザワと怪しい雰囲気を漂わせるのです。

こんな時は、潜水前にちょっとした心構えや準備が必要となります。
そんな事も講習では勉強するのです。


さて以前、あるグループをガイドしていた時
「え~ぇぇっ!!!」と、叫びたくなる出来事が起きました。

ベテランさんや初心者さん10人のチームだったのですが
リーダーも居て統率の取れたチームだった事もあり、ある沖のポイントへ潜りに行きました。

沖の根で15分程遊び砂地を岸へ戻り始めると、段々潮の流れが速くなってきました。

こんな時私達は、砂地にナイフを突き立てたり点在するゴロタ(砂地に出た小さな岩)に摑まりながら進みます。
しかし、フィンキックの弱い女性や初心者の方は、それでも中々進み辛いものです。

そんな中、
皆、海底を這う様に何とか付いて来ていたのですが、ついに一人の女性が前に進めなくなってしまいました。

仕方なく私は、その女性の所まで戻り引っ張る事にしました。

手を握り何とか先頭まで戻ったのですが、突然前に進めなくなってしまったのです。
振り向くと、何と!後ろに伸ばした女性のもう片方の手に男性が・・・
そして、その男性のもう片方の手にはまた違う人が!何と!10人全員が手を繋いでいたのです。

何を勘違いしたのか?一列になった10人が皆潮上に向かい鯉のぼり状態になっていました。
こうなると、いくらパワーに自信のある私でも引っ張れる訳がありません。

予想外の展開に腹を抱えて笑いたかったのですが、チョットした緊急事態にエアーの無駄遣いはできません。
急いで手を切り離させ、何とか無事に岸へと辿り着いたのでした。

いや~、チームワークの良さが為せる技だったのでしょうか?
それとも女性が可愛いかったから・・・?

まぁ、いずれにしても、フィールドで遊ぶ時、自然の変化に対する心構えは大事ですね。
その点、海も陸も同じですね。

文・画像  海チーム K/Y
コメント
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